教育心理学〔新版〕 (有斐閣新書 C 16 College&Classics)

著者 :
  • 有斐閣
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641091269

感想・レビュー・書評

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  • 新書なのに学術書に加えてしまっているけれど、まあ、有斐閣の新書は半分学術書みたいな性格を持っているので学術書に分類してもいいかもしれないなとは思います。普通の新書では参考文献をいくらも載せないですからね。さて、内容についてだが、教育心理学というジャンル自体がどうにも曖昧であるというのは一つ。曖昧というのは独自の学問でありながらも、かといって独立するような内容でもない。心理学と教育学どちらがメインなのかと言えば、研究者毎に別れるだろうし、しかし統一しようとするとやはり無理だろう。実際に心理学専攻で教育心理学をメインにやっている人もいれば、教育学専攻でメインでやっている人もいるだろうから、出身畑もめちゃめちゃであるのだろうし、なんともややこしい。とはいえ、一応、測定法や実験法に関して言えば、心理学の流れに則っている。知能検査にしかり、学習理論にしかり、心理療法やカウンセリングにしかりである。ただ、対象が教育となってくるのでどうしても教育学的な色彩が非情に強くなる。とはいえ、いいとこ取りをしているだけかと言うとそうでもない。教育心理学の内容が他の心理学に還元されたり、教育学に還元されたり、あるいはその逆があったりして、そういう意味では教育心理学は教育学と心理学を繋ぐ橋渡し的な役割も担っていると言えよう。それに、実際問題教育を考えようとしたら、教育心理は今の時代もはや外せはしないだろう。詰めこみだけでは駄目だという風潮にある以上(とはいっても、詰めこみ自体は必要だとする考えはわりとポピュラーでもある)、やはり心理面に注目しなければならないし、実際問題教育的な発達を考えたならば心理面を見ずにどこを見るのか?という話になる。まあ、心理学が行動に関してはまるで気にしないというのならばあれだけれど、古典的条件付けやオペラント的条件付けなどの行動学派が心理学内において確固たる地位を築いている以上、心理学というジャンルは単純な内的な心だけではなくて、それが外的に表出した行動までを含めて心理学なのであろう。つーことは、教育学に心理学は欠かせなくなる。とはいえ、実際問題はここでわかったことをどれくらい実践的に活かしていけるか?という話なんだろうな。こういう理論は、恐らく先生たちは一通り勉強しているはずなのに、現状では(というか伝統的に)まるで活かせていないと思われるし、そのあたりがややこしい。教師の質が……という言うけれど、そりゃあ、教師をやってた人が学者みたいな時代だった昔と、今では違うに決まっているし、それくらい昔じゃなければ教師の質は大して差が無いんじゃないかな。むしろ、保護者の質が低下しているのでは?と思う。つーか、サービス業ってお客様みたいな精神に縛られすぎているようには思う。きれるときはきれればいい。ふざけんじゃねーよ、って。そしたら、クビですかね?なんなんだろうね、こういうの。

  • 教育心理学の試験勉強の資料として使った。

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