- Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641134911
作品紹介・あらすじ
「全体の見通しは部分の理解を助ける」という考え方のもとに、「民法」という巨大な山塊をめざす学生を懇切丁寧にサポート。民法テキスト史上の金字塔、「基本民法シリーズ」の第3版。2006年の法人法の改正に対応した最新版。
感想・レビュー・書評
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「民法の体系的理解」を目標としている解説書です。なお2021年現在、改正民法に対応した「新基本民法」シリーズ(全8巻)が刊行されているようです。
本シリーズでは家族法はあつかわれていないのですが、そのことをべつにしても民法の基本書としてつかうには、やや情報量が足りないように思います。他方で、入門書としてはどうかといえば、わかりやすい説明が心掛けられてはいるものの、はじめて民法を学ぶ読者にはやや敷居が高いかもしれません。ただし著者のねらいをよく理解して使用すれば、良書になりうるのではないかと思います。
著者は「はしがき」で、「厚い叙述や立ち入った議論の展開は、内田『民法』の独壇場であり、現時点において新たな書物をつけ加える意義は見いだしがたい」としたうえで、本シリーズがめざすところを次のように述べています。「本シリーズがめざすのは、全体の見通しをよくし相互の関連をつけるということである」。そのため、本書でとりあげられているテーマのなかには、基本書以上に立ち入った検討がおこなわれているところも見られます。また、読書案内に紹介されている本も、それぞれのテーマにかんする論文集が多いようです。
民法の個々の項目を追うだけでは全体についての理解が得られないと感じている読者にとっては、有益なのではないかと感じました。また、民法の初学者で民法にかんする学問的な議論に関心のある読者には、おもしろく読める内容だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
民法体系理解の良書です!
買ってよかった。