米欧同盟の協調と対立 --二十一世紀国際社会の構造

著者 :
  • 有斐閣
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641173453

作品紹介・あらすじ

英米「特別の関係」が言われ、協調の歴史と考えられる米欧関係は、他方で自立や競争の時期が潜むジレンマの構造を持つ。ヨーロッパは、EUとして一体性をも増している。それでいて米欧には、歴史・文化を共有してきたことによる共通の価値観と、世界秩序の形成と維持に対する責任感についての共通認識があり、互いにそれを意識して行動する。では、米欧関係とはいかなる関係であり、米欧同盟とはいかなる同盟なのだろうか。米欧の力関係が逆転した米西戦争(一八九八年)から、イラク戦争とその後に至る時期について米欧関係を分析・考察し、国際社会の基層を成す大西洋関係の影響力を考える。

感想・レビュー・書評

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  •  米欧同盟の歴史的経緯が細かく書かれている。

     この本を読むと、当時と今でヨーロッパとアメリカの立場は逆転しているんだなあと実感させられる。

     単位を作るほどの国力があったフランスも今では地域連合を形成しないと安全を保てなくなり、当時西海岸が未開の地だったアメリカは世界一の経済大国になっている。

     パワーシフトの勉強にも役立つ著書である。

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著者プロフィール

東京外国語大学大学院教授。1954年生まれ。東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業、同大学院地域研究科修士課程、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程、パリ第1大学大学院博士課程修了(DEA)。
パリ高等研究院・リヨン高等師範大学院客員教授、ジョージ・ワシントン大学シグールセンター客員研究員、『外交』 『Cahiers du Japon』 編集委員長、日仏政治学会理事長、在仏日本大使館公使(2008-2010年)などを歴任。
主要著作:『ミッテラン時代のフランス』(芦書房、1991年 渋沢クローデル賞)、『フランス現代史―英雄の時代から保革共存へ』(中央公論社、1998年)、『ポスト帝国―二つの普遍主義の衝突』(駿河台出版社、2006年)、『米欧同盟の協調と対立―二十一世紀国際社会の構造』(有斐閣、2008年)、『フランスの「文化外交」戦略に学ぶ―「文化の時代」の日本文化発信』(大修館書店、2013年)、(編著)『国際政治の基礎知識』(芦書房、1997年)、『ヨーロッパ国際関係史―繁栄と凋落、そして再生』(有斐閣、2002年)、ほか。

「2013年 『シャルル・ドゴール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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