美術のアイデンティティー (シリーズ 近代美術のゆくえ)

  • 吉川弘文館 (1899年12月31日発売)
3.27
  • (1)
  • (1)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 56
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (238ページ) / ISBN・EAN: 9784642037785

作品紹介・あらすじ

美術は誰のため、何のためにつくられ、どこに向かおうとしているのか。ヨーロッパ、東アジア、日本の「美術史」展示の比較から、現在の美術の歴史観とその構造をさぐる。また近現代の日本美術を、歴史地図と現代社会の文脈上に捉え、「美術」と「人間」のいまを考える。「美術」「美術史」「人間」の現在とアイデンティティーを捉え直す注目の書。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ふむ

  • 人間や国にとっての美術とは何か。少し予想していた者とは違ったけれど、おもしろかった。
    日本の「国立」美術館は、自国の美術をメインに、そのほか周辺地域のコレクションを有するが、いわゆる世界の三大美術館などでは自国のものに限らず、ヨーロッパ全域の美術や中東、アジアのコレクションを有している。なるほど確かに、そういわれてみればそうかもしれない。そして作者は、その原因をキリスト教によって共通している広域美術史が存在するか否かというように説明している。ヨーロッパにおいて絶対的権力を持っているキリスト教は、それだけ広域にわたって共通の土台作りに貢献したということだ。一方アジアではそのように共有された支配的権力はなかったため、強固で絶対的な東洋美術史が編まれなかったと。

  • 「日本画とは」を定義しなさいって先生に言われた。
    とりあえず自分の考えを書いたけど大したものにはならなかった。

    それからこの本を読んだ。
    読んでもさしてかわらなかった。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

佐藤 道信(さとう・どうしん):1956年秋田県生まれ。東北大学文学部大学院修士課程修了。専攻、日本美術史。板橋区立美術館、東京国立文化財研究所を経て、現在、東京芸術大学美術学部教授。著書に『河鍋暁斎と菊池容斎』(編著、至文堂)『明治国家と近代美術』(吉川弘文館、サントリー学芸賞受賞)などがある。

「2021年 『〈日本美術〉誕生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤道信の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×