近代日本メディア史 I: 1868-1918

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  • 吉川弘文館
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642039277

感想・レビュー・書評

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  • 有山 輝雄 (Teruo Ariyama) - マイポータル - researchmap
    https://researchmap.jp/read0115273

    近代日本メディア史 Ⅰ - 株式会社 吉川弘文館 安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社
    http://www.yoshikawa-k.co.jp/smp/book/b626818.html

  • 昨年、2022年は毎日新聞がその前身、郵便報知新聞として誕生して150周年。1872年は鉄道が初めて走り、学校制度が開始された年であり、鉄道、教育、新聞という近代日本の基本フレームみたいなものが同時に生まれたことに感慨を持ちましたが、同時に鉄道というインフラも教育という制度も国家が主導したところがあるのに対してジャーナリズムは国に対峙するところから生まれたのが違う、と勝手に思っていました。しかし、いきなり新政権が自ら「太政官日誌」という公的メディアをつくったところから明治のメディアの歴史が語られていて固定概念をひっくり返されてしまいました。もちろん前史としての幕末のメディアについても論じられています。まさに序で著者が宣言しているように「見えないメディアを見る方法」としてのメディア史、抜群に面白いです。人の欲望と権力の都合と社会の変化の細かい絡み合いが丁寧に簡潔に語られていてページを繰る手が止まりませんでした。日本の近代においてジャーナリズムという言葉を日本語に出来なかった理由もなんとなく理解できるような1868-1918までの上巻です。早く下巻読みたくてスピード上げて読了しましたが、新聞温故知新、もう一度ゆっくり読みたい本です。そうそう、この本、朝日新聞の書評欄の「著者に会いたい」というコーナーで「不都合な過去を直視する」という言葉に惹かれて手にした本ですが、この過去を見つめているメディアの人はどれくらい、いるのだろう?

  • 東2法経図・6F開架:361.45A/A78k/1/K

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著者プロフィール

1943年 神奈川県生まれ 1967年 東京大学文学部国史学科卒業 1972年 東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学 元東京経済大学教授 ※2016年12月現在
【主な編著書】 『海外観光旅行の誕生』(吉川弘文館, 2002年) 『陸羯南』(吉川弘文館, 2007年)  『「中立」新聞の形成』(世界思想社, 2008年) 『近代日本のメディアと地域社会』(吉川弘文館, 2009年)

「2023年 『近代日本メディア史 Ⅰ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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