家族の古代史―恋愛・結婚・子育て (歴史文化ライブラリー) (歴史文化ライブラリー 227)

著者 :
  • 吉川弘文館
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642056274

作品紹介・あらすじ

男系でつながる大家族も、男が女の家に通い住み着く一夫多妻婚も古代の家族の姿ではない。中国の影響を受けつつ日本的なゆるやかな結婚慣習をもち続けた家族の姿を、結婚・妻の立場・子どもの教育から具体的に探る。

感想・レビュー・書評

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  • 古代~平安期の結婚、夫婦や家族の有り様を、史料で紐解いた研究書。といっても字面の難解さはなく、テーマもあってサクサク読めるかと思ったものの…特に平安期の歴史(人物関係)に躓いて途切れ途切れになったため、論旨を見失い…。

    印象に残ったのは、現代の(多くは批判の対象になる)家族観・夫婦観は平安~鎌倉時代からで、それ以前は結婚が「新しい家族」を誕生させるようなものではなかったこと、古代では「妻」という立場に確たる位置付けがなかったこと(一夫一婦多妾制)、かな。

    あと、9~10世紀頃(平安時代)の中国・敦煌周辺では法の規定と実際の結婚、夫婦や家族の在り方が乖離していたこと、奈良時代の律令制下では女性と男性にあまり社会的な立場に変わりがなかった、というのが目からウロコ、何となくの自分の思い込みがひっくり返されて面白かった。

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