「自由の国」の報道統制: 大戦下の日系ジャーナリズム (歴史文化ライブラリー 381)
- 吉川弘文館 (2014年6月20日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642057813
感想・レビュー・書評
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日米開戦の頃、米国には約13万人の日系人がおり、1世、2世、そして2世の中でも帰日と呼ばれる日本からの帰国組などがいたようだ。2世はれっきとした米国籍を持ちながら敵性国系として差別された。彼らの心のよりどころが日系新聞。読字率が高い日系人の通読率はかなり高く影響があった模様。開戦までは日本の東洋進出を煽っていた新聞だったが。
そして米国政府との微妙な共同利益、しかし、立ち退き、強制収容の形で日系人が隔離されるとともに大部分は廃刊。米国政府内でも「自由」を標榜する国としてリベラルな戦時転住局など議論があったことは救いだ。これは今も起こっている問題だと思う。
「『自由の国』だからといって、いつも自由が安泰だとは限らない。常に容易に失われてしまう。」との締めくくりの言葉は、丸山眞男の警告「自由は置物のようにそこに「ある」のではなく、現実の行使によってだけ守られる」とも通じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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