戦国の城の一生: つくる・壊す・蘇る (475) (歴史文化ライブラリー 475)

著者 :
  • 吉川弘文館
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642058759

作品紹介・あらすじ

戦国時代の城は、誰の手でどのように築かれ、いかに使われて廃城となったのか。築城技術の広がり、面倒なメンテナンスやさまざまな城掟、廃城後の「古城」の再利用(リサイクル)など、文献史料を博捜し読み解く。城の年代や運用形態をめぐる論争など、城郭研究が岐路に立たされているいま、「城の使われ方」から戦国期の戦争や城郭の実態を考えるヒントを与える。

感想・レビュー・書評

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  • 文句なしで面白い城郭本。中世に置ける城の管理やメンテナンスの実情を、史料から体系的に読み解くところは新しいと思う。また、当時における「古城」の再活用について、史料に基づいて事例をたくさん示しており興味深い。

  • 戦国時代(日本史)の城めぐりをするようになって、関連する山城(※公共機関で行けるところだけ)にも手(足?)を出すようになって、ちょっとだけ山城初心者から脱皮した自分が、はじめから最後まで、興味深く読み込めた一冊。

    お城についてどんな研究があるのか? 築城方法は? 用語は? 築かれる目的は? どんな用材をどう確保するのか? 寸法は? 城とその地域の関係は? 城ではどんな仕事があるのか? 廃城ってどういうことか? etc,etc...
    いろんな「ナゾ」に、歴史文献や考古学から、具体例や著者の体験を引きながら書かれていて、んまぁ、面白いことこの上なく。

    個人的にこの本で驚いたのは「古城」と呼ばれる城の再利用に関する一連のハナシ。
    「(城の)現存遺構は最終段階」とする考え方が色んな意味で危ういのだという指摘には、本当に驚きつつも、「そうなのか!」と得心。

    これから城を訪れたり・調べたりする時に、説明の見方にちょっと新しい角度を持てた良書。

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00547248

  •  戦国時代の城、特に古城について印象に残った本。

  • 東2法経図・6F開架 210.47A/Ta62s//K

  • 国内には山城が数万あり、今でも城跡がある。一国一城令で廃止されたが、それ以前にも城割などで破壊されることがあった。また、時代を経て維持されていない古城を再利用することも。破壊は様々なレベルがあって、島原の乱などで再利用されるほど大して破壊していない例も。幕府への恭順パフォーマンスとしての破壊も?考えたら労力がかかる。城跡は平和な時代になっても伝承が残る一方、忘れ去られることもあった。

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著者プロフィール

1982年生まれ。現在、東北学院大学文学部教授。
主な著作に、『織豊政権と東国社会 「惣無事令」論を越えて』(吉川弘文館、2012年)、『戦国の城の一生』(吉川弘文館、2018年)、『戦国武士の履歴書 「戦功覚書」の世界』(戎光祥出版、2019年)、『杉山城問題と戦国期東国城郭』(戎光祥出版、2022年)などがある。

「2023年 『戦国武将列伝 1 東北編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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