蒙古襲来 (戦争の日本史7)

著者 :
  • 吉川弘文館
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642063173

作品紹介・あらすじ

炸裂する火薬兵器、ふりそそぐ毒矢。巨大軍隊モンゴル軍に打ちのめされた日本の武者たちの恐怖の念は、全土を神仏頼りの祈祷列島へと変えていく。幕府はこの危機にいかに対処したのか。合戦死傷者のその後までを追う。

感想・レビュー・書評

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  • 鎌倉時代の武士のメンタリティーや、神頼みの起源についても解説

  • 日本の武士が蒙古とマトモに戦えるものではなかったと、メタメタな書きっぷりが面白い。それが面白くない人にはおすすめできない。ミラクル神風でスカッとしたい御仁が、こういう本を読むとは思えないけれど。

  • 文永・弘安合戦について展開を追うと共に、その対処をきっかけとして進展した幕府と社会の変容を描く内容。当時の戦闘に関わるものとして、武具・船舶・宗教意識についても詳しく取り上げられていて、興味深い点もあった。

  • 以下覚書
    - 幕府の外交下手。つうか、高麗・元の使者をひたすら首切るだけ。朝廷側は問題外。
    - 日本側の稚拙な戦術、武具、船。
    - 幕府の戦時体制作りは適切な感じ。その代償として、朝廷とのバランスが崩れ、社会構造が変わって、幕府崩壊へと繋がる。
    - 第一次侵攻は、元側の威嚇的出兵で、元々早期に撤退するつもりだったぽい。
    - 第二次侵攻では、幕府が作った土塁が時間稼ぎになった。台風襲来はほんとにラッキー。
    - この当時の人は、神仏祈願で何とかすると本気に思っていた。それがまぐれ当たりで元を追い払ったもんだから、神国思想として第二次世界大戦まで影を落とすことになる。

  • 読んでいるうちに どうもぁゃιぃ気配がして,釈然とせぬまま読み終えたのだが,Amazonレビューを見たらやっぱしグサグサに突っ込まれてた

  • 最近の「蒙古襲来」研究の成果をまとめながら論じてくれている良い本。ずっと疑問に思っていたことが、この本を読んで、すっきり解決!2回目に日本にやってきた時に船に積まれていたものが意外なものすぎたけれど、その理由を考えると納得してしまう。

  • 大陸の動向など目新しい部分も少しはあったものの、見てきたような情景描写と、付け焼き刃のような社会学もどきで、文章力の拙さを隠そうとしている感じは拭えませんでした
    面白くは読める人もいるかもしれませんが、戦争の日本史シリーズの一冊として数えた場合、著しく水準の下がる内容でした

  • 請求記号 210.43/Ar

    押し寄せるモンゴル・高麗連合軍に立ち向かう日本軍。
    とその前にちょっと待った!
    「日本」軍?そもそも鎌倉時代の「日本」とはどのようなものであったのか。近代の国家観とは異なる当時の「日本」、「武士」の有様といった社会背景から順を追って説明がなされます。

    巨大帝国"元"の版図を南北逆さまに表した地図を見ると、日本はその大渦に巻き込まれてもなんら不思議ではないし、元が手を出さないのも不自然に思えてしまいます。

    最後に、どうしても元の侵攻ルートになってしまう壱岐・対馬に残る「ムクリ」の言い伝え。あまりの悲劇にそれを想像するのすら苦痛になってしまいます。

  • 九州などを舞台とした作品です。

  • モンゴル帝国クビライは当初必ずしも侵攻ではなかった。当時の中国大陸の状況、実戦兵として利用された高麗・南宋、徹底抗戦にこだわる幕府、戦法の違い、いわゆる「神風」、2度の襲来の後も怯え続けた日本、戦後の相続争い・恩賞要求。

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著者プロフィール

1950年、埼玉県生まれ。1973年、早稲田大学第一文学部卒業。1983年、同大学大学院博士課程修了。2001年、博士(文学)学位取得。現在、獨協大学経済学部教授(担当科目日本社会史) ※2019年7月現在
【主要編著書】『中世悪党の研究』(吉川弘文館、1980年)、『東大寺領黒田荘の研究』(校倉書房、1997年)、『黒田悪党たちの中世史』(日本放送出版協会、2005年)、『楠木正成』(吉川弘文館、2014年)

「2019年 『中世日本を生きる 遍歴漂浪の人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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