教室に笑顔があふれる中村健一の安心感のある学級づくり (シリーズ教育の達人に学ぶ 2)

著者 :
  • 黎明書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784654002726

感想・レビュー・書評

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  • 笑い
    オチは子供に、楽しいネタをフリでする。教師は滑らない。
    初日は楽しく
    2日目、3日目で叱るパフォーマンスを
    楽しいけど、厳しく叱ることもある。
    フォロー
    フリ、がんばる、フォローまでをワンセットで。
    挨拶は加点式、原点式のものもある。
    掃除、給食、挨拶を徹底
    ポイントを絞る。
    叱るのは個別で、全体に叱るときは個別には言わない
    フォローも忘れずに
    厳しく叱る
    高学年女子は全体では叱らない
    叱られ役を育てる
    学級通信で褒める
    保護者によって対応を変える、求めている対応が保護者によって違う
    保護者に自分をどう見せるかを意識する
    子供の良さを見る目を育てる

  • 叱るということ

  • すごく良い本でした。

    筆者の先生は、2月に広島に講演会に来てくださった先生で、

    有名な小学校の先生なのだそうです。

    印象に残ったのは、

    教育は、「フリ」「オチ」「フォロー」からなっていて、

    「オチ」は生徒が勝手に失敗して、面白がるから、

    教師は「面白いフリ」と「フォロー」をしてやればよい、という考え方。

    これは、「お笑い」だけでなく、教育全般に言えることである、とこの本では言っています。

    また、「厳しく叱る」ことを子どもたちは嫌っていない、ということを読み、

    ああ、そうなんだ、そうなんだろうな、と思いました。

    さらに、「当たり前のことを当たり前にさせる」ということを筆者は繰り返し言っており、

    それが中村先生にとって、学級づくりのポイントなんだろうな、と感じました。

    私の場合、スイミングとの関連でどうしても考えてしまいます。

    まず、基本的なルールを徹底する。

    待機は座って待つ。泳ぎ着いたら上がって待つ。

    スタートは5秒間隔etc...

    そういうルールを徹底する。勉強するのはそれからだ。

    ああ、一緒だな、と。共感しましたし、それを学校で実践している先生がいらっしゃることに感動しました。

    おわり。

  • 褒めるために叱る。
    叱る作戦を立て、子どもにフォローを行い、日々伸ばしていくという学級作りを実践される著者は本当にすごい!!
    何度も読み返して参考にします!!

  • 土作先生の盟友と言われる中村健一先生。
    中村先生の「子どもも先生も思いっきり笑える73のネタ大放出!」の本が会ったお陰で
    初任の時の学級開きや、隙間時間を恐れず自分のペースで進めることができた気がします。

    この本で中村先生が言っているのは

    学校の中で行われていることは、

    お笑いと同じ「フリ」「オチ」「フォロー」というフレームで成り立っている。

    ということ。

    私の中では、このフレームの重要性は、学級の雰囲気作りと指導の流れの2面で述べられているように感じた。

    まずは、学級の雰囲気作りについて

    今までの教師は雰囲気作りに「オチ」を自分で担当しようとして失敗してきた。
    子どもたちに「オチ」を担当させ、教師は「フリ」「フォロー(つっこみ)」を担当しよう。

    そうすることで温かい雰囲気が作られる。

    学級作りの中にお笑いを入れる効果は次のようなものがあるそうです。

    ○お笑いの効用
    1.子ども同士の距離を近づける
     みんなで笑うことで、子ども達同士の距離が縮まり、クラスに一体感が出る。
    2.「くだらない」が安心感を生む
     くだらない姿を見せられるのは安心感がある証拠。くだらない遊びをすることで「安心感」が生まれる。
    3.失敗が怖くなくなる
    4.覚めた雰囲気を作らない
    5.月曜日朝の重たい空気を温める
    6.人気者を作る
     子どもをイジって人気者にする
    7.子どもの居場所を作る
     「○○キャラ」と位置付けることで活躍の場を保障する
    8.子どもと教師の距離を縮める
     教師もキャラづける

    続いて、指導の流れについて

    指導で言えば

    「フリ」・・・教師が何か求める、指示する
    「オチ」・・・子どもの何らかのリアクション
    「フォロー」・・それに対する評価

    となる。

    今まで教師は優れた「フリ」の研究をしてきたが、最近の子ども達は「フリ」だけでは動きにくくなってきた。
    優れた「フォロー」を意識する必要がある。

    極端なことを言えば、「誉めるために叱っている」そのような姿勢で「フリ」をする必要である。


    「フォロー」とは、様子を軽くツッコんで笑いに変えることであり、
    また、最後までがんばった子に賞品の拍手を送ることでもある。

    しかし、
    「フォロー」は甘いだけではない。
    一生懸命取り組まない子をほめる必要は全くない。一生懸命しない子は、叱る。
    そうでなければ、子どもを伸ばすことはできない。
    だから叱る。でもどこかのタイミングで救い、再チャンスを与えるのが教育的。

    子ども達は甘い先生は嫌い。そして厳しい先生が嫌いではない。教室を秩序のある安心できる場所にしてくれるか
    考えている子はいる。

    学級を経営するならば、「叱るパフォーマンス」は計画的に行う必要がある。

    ○叱り方
    1.その場で叱る
    2.短く一点のみ叱る
    3.迫力を持って叱る

    ○叱り方
    1.叱るのは、原則個別で
    2.みんなの前ではクラス全体を叱る
    3.高学年女子はみんなの前で叱らない
    4.「やんちゃ君」の周りの子を叱ろう
    5.発達障害を持つ子は全体の前で叱らない
    6.叱られ役の子を育てよう
    7.めったに叱らず、ポイントを選ぶ
    8.叱った後の「フォロー」を忘れずに

    たしかにそうだよなぁと思う。

    他にも
    ・「同じクラス=即、仲間」とはいかない。手立てを打つ必要がある
    ・気付いたことに全てに対応するのがいいとは限りません。「放っておく」「流す」というのも立派な対応。
    ・盛り上がっている子を誉め、盛り上がれる子を増やしていく。冷めている子に焦点を当てない
    ・「盛り上がる時は盛り上がるけど、静かにするときは、サッと静かにならないといけない。そういう切り替えが
    できないなら、楽しいことが一切できない。」という言い回し
    ・色々な感謝は、言葉として伝える
    ・周りの人は何をされると嬉しいのが具体的に知らせる
    ・大きな声を出させる方法。それは、とにかく全員で声を出す機会を増やすこと(返事・一斉音読)
    ・保護者の方への対応(きちんとした礼儀)
    ・友好関係の距離を縮める(拍手・ハイタッチ)

    「フリ」「オチ」「フォロー」のフレーム。
    指導のやりっぱなしは、ただの教師の自己満足のように感じる経験を子ども時代してきた。「フォロー」はとても大事だと思う。
    「くだらない」が安心感を生む。も説得力があった。「くだらない」ネタを持ち合わせていないと子どもとできない。もっとネタを集めたい。
    「叱られ役の子を育てよう」の視点は自分の中で足りなかったと思う。もっと意識していきたいと思う。

    この本との出会いに感謝。ありがとうございました。

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