グアテマラ内戦後 人間の安全保障の挑戦 みんぱく 実践人類学シリーズ (みんぱく実践人類学シリーズ 5)
- 明石書店 (2009年4月3日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750329703
作品紹介・あらすじ
中米グアテマラでは30年以上にわたり内戦が続いた。ポスト・ジェノサイド社会において、暴力や追放などの「恐怖」や、貧困・医療や教育機会などの「欠乏」をどう克服するのか。文化人類学者が社会復興にいかに貢献できるかを試みた実践の記録。
感想・レビュー・書評
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グアテマラ紛争について詳しい知識がなかった私は、この本でどのような紛争によって起こされたのか、どのようにして紛争はが終息していったのかを一通り学ぶことができた。
識字率を高めることによって人々の生活水準を高め、政治参加を促すということが紛争後に行われた。グアテマラには多くのマイノリティがそれぞれ異なる言語を持っていたが、紛争後に政府はそれぞれの言語に加え、スペイン語の読み書きもできるようになるような教育制度改革を行った。識字率を高めることは社会全体のボトムアップにつながるという。文字を読むことができるようになることで、社会に対して批判的な考えを持つようになるということである。しかしこれだけでは人々がそのような思考をするようになるわけではない。識字率を高めるだけではなく、活字を供給するメディアが責任を持つことが重要である。そして独裁政権下とは異なり、メディアを政治などの抑制装置として機能させることが一方で必要となる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(後で書きます)
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