デジタル革命の社会学――AIがもたらす日常世界のユートピアとディストピア

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750353920

作品紹介・あらすじ

知的機械、高度なロボット工学、加速する自動化、ビッグデータ等のAIおよびデジタル革命は、個人の日常生活や現代社会にどのような影響をもたらすのか。世界的な社会理論家が、複雑化かつ不均衡な形で展開する現代社会の課題を、変容する社会と自己アイデンティティを軸に読み解く刺激的な一冊。

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  • 東2法経図・6F開架:007.3A/E48d//K

  • AIによる社会的変容
    1.テクノロジーの変化はAIだけでなく、広い文脈で見なければならない
    2.AIは「今ここ」のこと
    3.AIは特殊な現象ではなく、個人の生活にも浸透している
    4.AIは目に見えない
    5.AIによって作り出される仕事も多い
    6.会話と日常生活の変容 
    7.ネットワーク化されたコミュニケーションを再編
    8.AIの高い不確実性を容認、創造的に反応、進化へ オープンになれるかが問題

    AI投資 2030年までに EU200億ドル 中国2090億ドル 世界経済へ16兆ドル貢献

    デジタル革命
     デジタルが対面や声のコミュニケーションを補完する グローバルな相互接続性
     人間がポータル的なものとして作り直されている
     脱同期化 予定通りの時間から 交渉される即興的な時間へ 

    代表制民主主義  国民国家、地域的な政治と工業経済 遅い速度
     意思決定に影響を与えるための表現の自由と市民間の議論形成
    デジタル政治   瞬間的 自由主義的民主主義の異なる具体化
     個々人の思想や意見を表現する自由が大原則
     ✖国家のデジタルによる支配 (中国)
     ✖ソフトボットの悪意の影響 (ロシアゲート事件)
      データは公害問題、プライバシー保護は環境問題に相当

    テクノロジーを理解する能力とその影響を理解する能力
     ✖マイクロマーケティングがターゲットユーザーの企業コントロールを超える

  • 序章
     チューリングテストとその後
     自動運転車から宇宙ロボットまで――破壊的テクノロジーとデジタル宇宙
     本書の議論

    第1章 デジタルな世界
     複雑なデジタル・システム
     デジタル・ライフ――その理論的視座

    第2章 ロボット工学の勃興
     テクノロジーとオートメーション
     第四次産業革命への懐疑論とその批判
     グローバル化とオフショア化
     ロボット工学と仕事――私たちの立ち位置

    第3章 デジタル・ライフと自己
     情報システムとしての自己
     タークル――ナルシシズムと新しい孤独
     批判的見解
     包み込み、保存、デジタルキー

    第4章 デジタル・テクノロジーと社会的相互行為
     社会的相互行為の制度的な組織化――対面行為およびデジタルなものに媒介された行為のフレームワーク
     ボット、トーク、共在
     デジタル革命の諸次元――ポータル、脱-同期化、即時性
     デジタルなノイズ――沈黙は金か?

    第5章 近代社会、モビリティ、人工知能
     オートメーション化された自動車移動――グーグル・カー
     新しい戦争、ドローン、キラーロボット

    第6章 AIと社会的未来
     ロボットによる親密性
     AI以後の医療
     AIを超える民主主義
     AIの特徴と公共政策

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著者プロフィール

英国ケンブリッジ大学大学院にて社会学博士号を取得。現在、南オーストラリア大学社会学教授、同大学国際部部長(Dean of External Engagement)、同大学ホーク・ジャンモネEU研究センター(Hawke EU Jean Monnet Centre of Excellence)所長。専門は社会学。
[主な著書]
『Mobile Lives』(John Urryとの共著、Routledge、2010年)[邦訳=遠藤英樹監訳(2016)『モバイル・ライブズ――「移動」が社会を変える』ミネルヴァ書房)]
『Identity Trouble』(単著、Routledge、2015年)
『Reinvention』(単著、Routledge、2020年)
『Contemporary Social Theory: An Introduction』(単著、Routledge、2021年)
『Making Sense of AI: Our Algorithmic World』(単著、Polity、2021年)

「2022年 『デジタル革命の社会学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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