世界の基地問題と沖縄

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750354125

作品紹介・あらすじ

沖縄に基地があるのは宿命ではない。「歴史」の縦軸と「海外との比較」の横軸から現実を捉えなおし、基地問題の解決策を探る。2021年刊行の専門書『基地問題の国際比較』の反響をふまえ、比較対象数も増やしてさらに発展させつつ一般読者向けにコンパクト化。

感想・レビュー・書評

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  • 【浮かび上がる異様さ】
    本書は、世界に広がる米軍基地のネットワーク全体の理解をとおし、膠着する沖縄の基地問題を解決に向けて動かしていくためのヒントを探ることを目的にした初学者向けの書籍である。
    米軍は世界に600から800地点に基地を置いている。それぞれの接受国が交渉したり、自然災害に遭遇したり、革新政権が台頭したりするなどさまざまな要因で米軍の面積や兵員数を減らしてきた事実に驚く。
    一方で疑問なのが、世界の米軍基地のなかでその質と量とともに圧倒的な上位を占める日本は、なぜここまで「本土」に比べて沖縄に残している割合が大きいのかという点である。そもそも本書の趣旨は、世界に目を向けることで、沖縄の基地をめぐる「二項対立」的で「厄介」な議論を超越しようというものである。ところが、世界に目をやればやるほど、皮肉にもこの国が沖縄に基地を押しつけつづけてきたその異様さが浮かび上がってくる。米軍基地問題は、やはり日本問題なのだ。(さとちん/本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会)

  • 6月17日 朝日新聞 書評
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50305043

  • 2022I119 395.39/Ka
    配架場所:A2 東工大の先生のコーナー

  • 東2法経図・6F開架:395A/Ka96s//K

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著者プロフィール

川名 晋史(かわな・しんじ):東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。1979年生まれ。専門は米国の海外基地政策。著書に『基地の政治学:戦後米国の海外基地拡大政策の起源』(白桃書房、2012年〔佐伯喜一賞〕)、『共振する国際政治学と地域研究: 基地、紛争、秩序』(勁草書房、2019年)、『基地の消長1968-1973:日本本土の米軍基地「撤退」政策』(勁草書房、2020年〔猪木正道賞特別賞〕)、『基地問題の国際比較:「沖縄」の相対化』(編著、明石書店、2021年)、『世界の基地問題と沖縄』(編著、明石書店、2022年)、Exploring Base Politics(Shinji Kawana and Minori Takahashi eds., Routledge, 2021)などがある。

「2022年 『基地はなぜ沖縄でなければいけないのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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