感覚のエデン (岡崎乾二郎批評選集 vol.1)

著者 :
  • 亜紀書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750517117

作品紹介・あらすじ

世界に可能性はまだあるのか、「芸術」はその問いに答える方法である。

時を超えて交錯する思考の運動が、星座のように明晰なる一つの図形となって、新たな知覚と認識を導く。

稀代の批評家・造形作家による美術史の解体=再構築。デビュー以来紡いできた膨大な批評文を精選した、その思想の精髄。シリーズ第1弾(※シリーズ第2巻は2022年早春に刊行予定です)。

「感覚と存在、感覚と真理(イデア)を分けるという誤った図式があります。存在や真理は認識であり物質ではない。感覚は(物質によって起こされる事実であり、つまり)物質です。存在や真理を食べることはできません。食べることができるのはむしろ感覚です。林檎を食べているのではない。セザンヌがそう考えたように、赤という感覚こそを私たちは食べているのです。だから決して林檎は知恵の実ではない。林檎とは無数の感覚が作り出す、いわば星座なのです。音楽は星座です。絵画とは星座です。それは無数の感覚のさまざまな方向への運動、物質的な運動の交錯が作り出す編成体です」(本書より)

感想・レビュー・書評

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  • 「感覚のエデン」から、ジャパニメーションに見る「成熟の不能」まで。『美術手帖』12月号新着ブックリスト(1)|美術手帖
    https://bijutsutecho.com/magazine/insight/24978

    亜紀書房 - 感覚のエデン 岡崎乾二郎批評選集 vol.1
    https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=1030

  • 過去の寄稿や講演、対談が集まった一冊。内容は難しくてスッとは入ってこないけど、文体は優しい。
    坂田一男の絵について章と、芸術教育についての章が特に面白かった。自由学園が出てきて歓喜。

    それにしても岡崎幹二郎の本はどれも装丁が奇抜でカッコいい。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1439738

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著者プロフィール

一九五五年東京生まれ。造形作家、批評家。絵画、彫刻、映像、建築など、ジャンルを超えて作品を創造するとともに、美術批評を中心に執筆を続けてきた。一九八二年のパリ・ビエンナーレに招聘されて以来、数多くの国際展に出品し、二〇〇二年にはセゾン現代美術館にて大規模な個展を開催。また、同年に開催された「ヴェネツィア・ビエンナーレ第8回建築展」の日本館にディレクターとして参加するなど幅広い活動を行っている。
主な著書に『近代芸術の解析 抽象の力』(亜紀書房)『ルネサンス 経験の条件』(文春学藝ライブラリー)、『芸術の設計』(編著、フィルムアート社)、『れろれろくん』(ぱくきょんみとの共著、小学館)、『ぽぱーぺ ぽぴぱっぷ』(谷川俊太郎との共著、クレヨンハウス)、『絵画の準備を!』(松浦寿夫との共著、朝日出版社)、『白井晟一の原爆堂 四つの対話』(共著、晶文社)。作品集に『TOPICA PICTUS とぴか ぴくたす』(urizen)、『視覚のカイソウ』(ナナロク社)、『Kenjiro OKAZAKI』(BankART1929)など。

「2021年 『感覚のエデン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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