こころの症状はどう生まれるのか―共感と効果的な心理療法のポイント (大阪経済大学研究叢書 第 75冊)
- 岩崎学術出版社 (2011年5月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784753310210
感想・レビュー・書評
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来談者中心療法で最も大切なことが書かれている本。
自分が意図した内容ではなかったのだけれど、読んで良かったなと思う。
心理療法のポイントを書く本は多くあるけれど、治療者側の心理にも踏み込んだ本に出会ったのは、これがはじめてかも。
心理療法家になろうとする人には、しばしば、「自分の劣等感をおぎなうために、弱い来談者を立ち直らせたり、有能なプロだと来談者から思われたりすることによって、自分の価値が高いと感じたい」という動機が隠れています。(本文140頁)
ズバリ言われた気がした。
傾聴の練習の中で、何度となく指摘された自信のなさと、劣等感。
それを補うために、自分は何かをやり続けなくてはならないと思っていたし、完璧でいないとダメだと思っていた。
それに気づきながらも、それを肯定できずにいたので、この文を読んで、納得したというか、思い知らされた。
作者本人が、先のような動機を持っているために、ズバリと書けた言葉。
これれを読んで、なんだか、カウンセリングを受けたような感覚になった。
カウンセラーを目指す方、全員が、そうだとは限らないが、この本は、これからカウンセリングに携わって行く人にとって、よい気づきを与えられる本だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
目には見ることの出来ない「心」というものが抱える病を、私たちがどうやって受け入れ、どうやってそれらの病を抱える人を支えていくべきなのかについて分かりやすく解説されている一冊です。
(教育学部・理科専修/匿名希望)