メディア・表象・イデオロギー: 明治三十年代の文化研究

制作 : 小森 陽一 
  • 小沢書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784755103452

作品紹介・あらすじ

何が20世紀の「日本」を構成したか。文学・歴史・社会を横断する言説研究の最先端。グローバルな視野に立つ気鋭による共同研究。

感想・レビュー・書評

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  • 「明治30年代。19世紀と20世紀に挟まれるこの時代は、日本においていかなる時代であったのか。文学、スキャンダル、観光旅行、衛生学、女子教育、言文一致など文学・歴史、社会を横断する言説研究の最先端。」ということで、章ごとに異なる筆者が、異なるテーマを論じ、全体として明治30年代という時代を浮かび上がらせるもの。
    明治30年代は、日清日露の間の10年で、近代国家としてのインフラ、例えば鉄道、水道が整備されると共に、法整備、殖産興業と連動して、社会ネットワークが生成された時代という指摘には納得。
    精神病者の隔離、保護という名の監禁や、文学や少女向け雑誌にあらわれる女子らしさのイメージの形成などはテーマとしても面白い。
    しかし、文章が読みづらい。
    「精神病院という<場(トポス)>が<見世物(スペクタクル)>の舞台としてジャーナリスティックな言説のなかにせり出し」、だの「表象する」だのと言った言葉遣いって、仲間内では通じ合ってるのか知れないけど、一般には無理だよねえ。

  • だいたい社会の仕組みは20-30年でその原型が構築されるのですが、国民国家としての「日本」の「形」が出来上がるのはやはり日清戦争後から日露戦争へいたる時期でしょう。その時期にメディアが何を表象したのか。思想がどのようにイデオロギーとして「洗練」されていくのか、その手法をみてとることができます。

  • 必要な箇所しか読めてないんですが、購入のためのメモということで。先輩からお借りした本。

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