魅きよせるブランドをつくる7つの条件 -一瞬で魅了する方法-
- パイインターナショナル (2011年12月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784756241641
感想・レビュー・書評
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ブランドを魅力的にする7つの因子があり、それが、ブランドをセクシーにすると。同様なことが人間にも言えて、魅力的にみせる方法も言及。例に挙げられているケースに日本ではなじみのないものも多く、その部分はよくわからなかったりするが、知っているブランドでは、なるほどと思わせるところも多い。この手法を使ったWorkshopまで提案していて、その中のメニューには自分のブランディングも含まれていておもしろい。ブランドの資産の測定方法にはいろいろとあるが、こういう方法もあるのかと思った。
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魅力は、理性的ではない部分、知性よりも本能が支配している部分で威力を発揮する
魅了するということが、説得への近道である
「もの」それ自体に魅力があるものなどは、実はどこにもない。ところが「トリガー」が作用すると、人は否応なくそれに目を奪われてしまう。魅力的なものというは、その周りに魅力をまとっているのであって、それ自体は「魅力的」でも「非魅力的」でもない。商品や人物が魅力的かどうかを決めるのは、背景(コンテクスト)と意味
ブランド力とは「意味」を付与すること。消費者はその実用性に対して料金を払っているのではない。実は、彼らが買っているのはトリガー
魅力を操る7つのトリガー
①欲望のトリガー 感覚的な喜びへの欲求・渇望を煽る
・考えるのをやめさせ、感じさせる
・ごく平凡なものを情緒的にする
・五感を刺激する
・じらして誘う
②神秘性のトリガー まだ答えの見つかっていない疑問を投げかけて誘う
・好奇心を刺激する
・情報を控える
・神話を築く
・アクセスを制限する
③警告のトリガー ネガティブな結果を見せて脅しをかける
・結果を明示する
・期限を設定する
・危険性をさらに強く認識させる
・起きる確率が高い危険ではなく、最も恐れられている危険に焦点を当てる
・苦難を想像させる
④威信のトリガー 功績のシンボルを通して、敬意を勝ち取る
・標章(エンブレム)を作る
・新たな基準を設定する
・限定ものにする
・真の意味を手に入れる
⑤権力のトリガー 命令し、支配する
・優位に立つ
・場を支配する
・アメとムチを与える
⑥悪徳のトリガー 「禁断の果実」で誘惑し、規範に逆らいたいと思わせる
・タブーを作る
・人を惑わせて誘いこむ
・頭ごなしに決めつける(それによって好奇心をかきたてる)
・少しだけ盛り込む
悪徳+警告 ex. R指定 悪徳+権力 悪徳+欲望
長続きする人間関係を築きたい場合にはふさわしくない。ふさわしいのは「信頼」
⑦信頼のトリガー 「確かさ」と「安全性」によって安心感を与える
・なじみ深い存在になる
・繰り返し伝える
・真実を提供する
・短期間で信頼を高める
・不健全なメッセージを「魅力のないもの」であると認識させる
単純接触効果 人は触れる機会が多ければ多いほど、その物や人を信用するようになり、好意を持つようになる
アタックプラン
①評価
魅力的なメッセージの品質評価基準
・強烈な情緒的反応を即座に引き起こす
・賛同者を増やす
・特定の活動や価値を象徴する「文化的シンボル」になる
・話題にのぼる
・業界の新たな基準をつくる
・慣習を打ち破る
7つのトリガーの入ったビーカーの科学実験
②開発
魅力の素 7つのバッジ
目的:ブランドとしての存在理由や役割
核となる信念:拠り所となる価値基準や原則、あなたたちが支持している考え
遺産:ブランドの評判や歴史、現在に至るまでの経緯
製品:あなたたちが生み出している商品、サービス、情報
メリット:商品を購入することで消費者が手にすることのできる、有形無形の顕在的・潜在的なメリット
行動:ブランドのあり方、姿勢、態度
文化:個性やスタイル、考え方などを含めた、企業アイデンティティを形成するあらゆる特徴
平均との差が大きいバッジを見つける
①バッジをリストアップする(既存のものと、見込みあるものの両方)
②魅力的なブランドの品質保証基準に照らして評価する
③ベル・カーブ(正規分布曲線)上にプロットする
④第1トリガーを当てはめて、バッジをカーブの外側へと押しやる
⑤新しいトリガーを当てはめて、バッジをカーブの外側へと押しやる
⑥これらのバッジに沿ってメッセージを構築する
2つのトリガーを組み合わせる
信頼+警告
欲望を少し増やすと、人々の距離が縮まり、参加を促す
威信+神秘性
権力に親しみを感じさせる欲望を少し入れる
悪徳は、マンネリ化のスパイス
③実行 -
分析するアプローチ方法がすごくユニークで、興味深い内容であった。
7つの要素をミックスしたり、配分をかえたりする事で、イメージのコントロールができるというのは、新鮮だった。
また、読み返したくなる。 -
大変面白い本。いかにして人を魅了するか書いてある。交渉、マーケティングなどさまざまな場面に応用できる