ヴィジュアル・リーディング: 西洋中世におけるテクストとパラテクスト

著者 :
  • ありな書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756610140

作品紹介・あらすじ

西洋中世の書物の大半は絵入りである。特に、写本から印刷本への移行期に当たる15−16世紀には、写本、印刷本を問わず多くの挿絵入り本が制作されて広範な読書層を獲得した。工房生産の時祷書写本、木版画による挿絵を多用して印刷された時祷書、「羊飼いの暦」として知られる実用的教訓書などはその代表例である。これらの書物は、挿絵とテクストとのあいだにダイナミックな相関性を作り上げ、読者層の実用的だが限定的なリテラシーを想定して、読者に書物を視覚的に読むことをうながしている。

感想・レビュー・書評

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  • 心洗われる「善く生きる方法」から「羊飼いの暦」という心身の健康を保つための教訓書的印本について。書物という「かたち」、読書のすすめ、時代を超えても参照になる。挿絵だけでなく、テキスト、パラテキスト、ボーダー、様々な要素に注目しながら物語を「読む」という行為について考えなくてはならないと思った。
    しかし、一度はきちんと時禱書を読んでみたい。まずはやるべきことから。

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著者プロフィール

慶應義塾大学名誉教授/イギリス文学

「2024年 『迷宮のアルストピア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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