ヴァールブルク著作集 別巻 1 ムネモシュネ・アトラス

  • ありな書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (765ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756612229

作品紹介・あらすじ

本書のタイトル、記憶の女神ムネモシュネは、ヨーロッパ精神史の中で、文化的遺産を想い起こさせ、その業を甦らせて、新しい創出の力を授ける「動的原理」と考えられていた。イコノロジーの創始者アビ・ヴァールブルクが1929年に突然の死を迎えるまで向きあっていたプロジェクト、この女神の名を冠したプロジェクト「ムネモシュネ」は、六三枚の黒いスクリーン/パネルに、古代から二〇世紀にいたるヨーロッパの美術を初めとするさまざまな九七一点のイメージを配置したもので、「アトラス(地図帳)」として刊行が予定されていた。本書は、この「未完のプロジェクト」の、各パネルの趣旨とパネル上に配置されたイメージおよび隣接関係を分析/解読し、詳細な解説を加えて、『ムネモシュネ・アトラス』という一冊の書物として上梓したものである。六三枚のパネルはおおむね古代から現代へと時の流れに沿って進んでいく。これを分析/解読するためには、個々のイメージを同定し、パネルの中での相互関係を解釈し、すなわちイメージとイメージの隣接関係を読み解かねばならない。これは、ヨーロッパ数千年の記憶の地層を掘り起こし、六三の個々の系列をイメージによって要約し、系列から系列へと移りゆくイメージによる思考へと昇華する壮大なる試みである。

著者プロフィール

専修大学文学部教授/イタリア思想史

「2024年 『古都ウィーンの黄昏 建築と美術と文学と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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