清純派で美少女の容姿をもつ高校生の後藤椛は、家庭の事情から女の子として生活し、戸籍も女として登録されているが、実は男の子。
そんな椛の16歳の誕生日の日、椛の母親が交通事故に遭い、入院してしまう。
一時は意識不明の重体と言われ、突然の出来事に我を失う椛――。そんな時、椛を迎えに来てくれ、支えてくれたのは、危険な噂を持つ春日の二つ年上の先輩で母親の三味線の師匠の孫・橋爪春日。
翌日、目覚めた母親は、突然、椛に春日との結婚を伝えてきた。驚く春日だったが、周囲で囁かれる危険な噂とは違う春日の優しさに、次第に椛は魅かれていく。
だが、一人ぼっちで居る春日を支えたいと思って夜中に春日の家を訪れた椛は、夜這いだと勘違いした春日に押し倒されてしまうことになって、椛が男である事実を知られてしまう。
けれど、そのまま最後までされてしまった椛は……?
なんていうか。
春日の中身が、見た目と危険な噂とは裏腹に、とっても古めかしくてですね。いわゆる昔の亭主関白ってやつをイメージして作者さんが書いたんだろうな、というのはよくわかるんですが……。
イマイチそれが、わかりにくくて、その春日の亭主関白ぶった行動が、物語をぶち壊しにしているような気がしてしょうがない。
例えば、椛に「好きだ」っていう言うつもりがなかったり、椛がいるのに浮気したり、浮気するのを悪いことだって思ってなかったり……
わかんないー。
いきなり、学校じゃなくて、全然知らない人の家に連れてったり。
椛も大事にされてきた分だけ、ちょっとずれてるでけど、春日のはなんか、別の意味でずれてる気がします。
BLを愛する乙女の心情としては、もっと素直に「好きだ」とか「愛してる」とか、言葉にしてほしいと思ってしまうのは、私だけ、なんですかね……?
ちゃんと、春日が椛のことを好きなのは、わかるんだけどね……