「人」や「チーム」を上手に動かす NLPコミュニケーション術 (アスカビジネス)
- 明日香出版社 (2009年3月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784756912756
感想・レビュー・書評
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今年新人がウチの部に来たのでコーチャーへ推薦図書として一番目に示されていた本。どんなんか一応読んどくか~と思って購入しました。
内容は真っ当なことを書いています。が、まあ知識的には全て知っていて目新しくない話。
初めてこの手の本を読む人には役立つかもしれません。英文の翻訳をいくつかそのまま組み込んでいるので聞きなれないカタカナが多いのはもひとつなところです。
何故コーチャーへの一番目の推薦図書なのかはちょっと謎のままでした(笑)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人間を視覚重視、聴覚重視、身体感覚重視のたった3種に無理矢理カテゴライズし、「このタイプはこういう人」と一方的に型にはめて対応を考えるという、人間をまるで機械のパーツのように扱う。一つ多い4タイプに分ける血液型占いよりもヒドイことをやってるのに、あたかも科学的手法かのように説明しているのは笑うところなんだろう。
人間というのは多面的である。誰しも繊細な部分もあれば、ガサツな部分もある。日によって、気分によって、相手によって、どちらかが強く顕在化したり、ひっこんだりするのはごく普通のことだ。3種類にカテゴライズするということは、そういう心のゆらぎを認めない。
「信頼関係が大事」だとか、「相手の心は分からない」とか言いながら、やってることは決めつけで相手の行動をコントロールしようという質の低い洗脳でしかない。
ブラック企業製造機かよ。 -
人間は無意識のプログラムによってできている。
この認識に立って、「だからどうする」というスキルにまで踏み込んだ本。
ポジションチェンジやサブモダリティチェンジなど、スキルの名前が必殺技みたいでかっこいい(笑)。 -
NLP(Neuro Linguistic Programming)「神経言語プログラミング」という心理学的手法を使ったコミュニケーションの方法。
第1章 人はなぜ思うように動かないのか?
1 推理小説に引き込まれる理由
2 人間の中には2人の私がいる
3 人間とコンピュータが似ているといえる理由
4 人間を動かすプログラムの特徴
5「価値観」は何によって決まるのか
6 モティベーション(ヤル気)が出るメカニズム
7 人間は「感覚」に支配されている
8 人間がシンプルなものを好む理由
9 コミュニケーションにも2つのレベルがある
10 感覚を変化させることがコミュニケーションの目的
第2章 人を動かす絶対条件
1 開かれた関係と閉じられた関係
2 無意識は全力であなたを守ってくれている
3 人間は意識しただけでは心を開けない
4 人間が絶対安心できる環境とは
5 似たもの同士が集まる理由
6 究極の信頼関係は相手と同じ気持ちを感じること
7 本音は必ず身体に表れる
8 コミュニケーションの達人の特徴
9 相手の本音を知る方法
10 信頼関係を作る処方箋
11 人間には効き感覚がある
12 信頼関係を作る極意 123
第3章 リーダーシップを発揮するコミュニケーション
1 何が生産性を高めるのか?
2 リーダーシップの2大目的
3 人間は理性の動物ではなく感情の動物
4 正しいことをいっても部下が動かない理由
5 能力引き出す決定的な要因
6 自分自身に貼るレッテルが能力を決定する
第4章 チームを動かすコミュニケーション
1 リーダーシップを発揮する際に意識すべき領域とは
2 レベルという視点が圧倒的なリーダーシップを開花させる
3 意識のレベルが能力の発揮に影響を与える
4 役割を超えた時、最高の能力を発揮する
5 強いリーダーシップを発揮する瞬間
6 ビジネスコーチングの真髄
第5章 変化を作り出すコミュニケーション
1 事実ではなく脳内イメージが意味を決定する
2 変化のための最大の武器は五感
3 出来事に結びつけた意味が出来事の価値を決定する
4 視点が変わると気持ち(感覚)が変わる
5 苦しい状況でも確実に変化を作り出す秘訣
6 人とチームが本当に豊かで幸せになるために
エピローグ
・ 本書で学んだ知識を血肉とするために
・ 古い呪縛を解き放つために -
これまでのNLP本よりはわかりやすく、すぐにでも実践しようと思えた。
まずは、呼吸を合わせてみよう。 -
NLPの導入としては最良の本。
しかし、自然で頭に入ってきやすいため何度も読み理解を深めていくことがこの本を最大限生かすことかもしれない。 -
単なる心理系の資格の一つとの認識が変わりました。コーチングのベースとして、もっとNLPを勉強してみたいと思いました。
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残念なことにあまり感銘は受けれなかった。
書かれていることはもっともだけど、自分にとっては、当たり前な内容も多くて、実践できているかは別として、参考にはほど遠く……。
ちょっと残念。 -
脳の基本プログラム」とは山崎氏のオリジナルコンセプトであろうが、「空白の原則」によって脳の機能的側面をほぼ説明できる。
その他、「焦点化の原則」「快・痛みの原則」、そして「意識=言葉」「無意識=感覚」の図式によって、「人間とは何か?」の機能的側面がこれまた簡単に説明できるようになっている。シンプルであるが奥が深い。ここまでは「NLPの基本が・・・」と重なる内容であるが、本書の新しさは「リーダーシップ」に関する部分であろうか。
優れたリーダーの性質とは「人間の性質をよく理解できているか」であるが、そのキモとなるのが部下の「無意識」に対する理解である。さらにリーダーシップの概念を4つの領域(目標・人との関わり・自分自身・組織)及び3つのレベル(ミクロ・マクロ・メタ)に分類し、それぞれのマトリクスが完成する。
リーダーとはそれぞれの領域にペーシング・焦点化しながら、その能力を発揮すべきと言う指針を示しており、それによって組織としてのまとまりや効果が最大化されることはうなずける。
本書全体としては、コミュニケーションとリーダーシップに対して、NLPにおける様々なスキルやコンセプトを導入しながら説明しているため、逆にNLPの実践的な理解も進むことだろう。リーダーシップや組織の作り方に悩んでいる人たちにとっては、必ずや役に立つであろう良書である。