あたりまえだけどなかなかできない 係長・主任のルール (アスカビジネス)
- 明日香出版社 (2012年4月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784756915467
感想・レビュー・書評
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まえがきから、
「はじめてのリーダーのための、一生モノのバイブル!」
と書かれていますが、決して大げさでではないですね。
それくらい中身が非常に濃い骨太の本です。
初めて主任や係長になった新米リーダーが気にかける
べきことだけではなく、今後の長い戦いに向け基礎力を
高める為のメッセージ、ノウハウ集になっています。
それにしても、著者が主張される通り、自分のビジネスマンと
しての原点はやはりこの時期にあったのだなぁと、読みながら
再認識しましたね。
僕が主任になったのは29歳の時です。
売れない役者からサラリーマン世界へと転身し、それこそ
初めてスーツを毎日着用し、名刺交換をするという立場へ
変化してから3年後になりました。
今にして思えば非常に荒削りではあったものの、 ビジネス社会戦う
上で必要となるリーダーとしての基礎を作ることができたのはまさに
この時期でしたね。
そんな甘酸っぱい時を振り返ることができる良書です。
この時期は、
「ワーカー的視点」から、
「ビジネスリーダー的視点」へと、
切り替えねばならない重要な時期なのです。
上司や先輩から指示されたことを消化する仕事から、
経営情報である「売上・コスト・利益」に触れるのも
まさに主任、係長へ昇進してから。
この時に正しく変化できるかどうか、それが「万年主任」と
「出世頭」の差を生むのだと思います。
この本にはリーダーに成り立ての人が将来を見据えて積み重ねる
べきスキル、視点、思考が豊富に書かれております。
何故、そう言い切れるかというと、私が経営に関わる
立場である部長職だから。
主任、係長だったころと、部長職である現在、双方と照らし
合わせてみても共通する事項が本書には満載なのです。
また、この本ではビジネススキルの習得だけではなく、
多くの人と関わるようになる管理職が持ち得ておくべき
人格にも触れております。
「頼られる」ばかりより、「頼る」リーダーがよい
(平素から周囲をピリピリさせるようなタイプに大物経営者は皆無 )
「正しいこと、役に立つことを、ただひたすら、じっとやる」
「自分自身との約束だけはしっかりと守る。そうすれば、同じく、
自分との約束を守れる魅力的な人が自然と周囲に集まってくる。」
「3K 覚悟、根性、志」
「原因追究型思考」ではなく「結果追求型思考」
実にエネルギーに溢れています。
そう、結局、熱さが大事だということ。
で、それはセルフプロデュースによって成り立つ
ものでもある。
まさに教わった通り実行する立場から、自分で自分を
コントロールする術を身につけるべき立場になると
いうこと。
そんな主任、係長に昇進して間もない人にとって
本書は必須のバイブルになりえると思います。
もちろん、これからリーダーを目指していく人にも
読んでもらいたい一冊ですね。
ちなみにこの本では著者が絶対の自信を持って
定義された「社長力」の公式が書かれています。
この公式を確認するだけでも、本書には十分な価値が
あると思いますよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示