人脈もお金もゼロですが、社畜で生きるのはもう限界なので「起業」のやり方を教えてください! (ASUKA BUSINESS 2274-8)
- 明日香出版社 (2023年5月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784756922748
作品紹介・あらすじ
人脈もお金もないが、漠然とフリーで働く、または起業を考える人に向けて、その手法を説く本。実績は出せているもののサラリーマン生活にうんざりしている編集者が、著者・福山氏に教えを乞いながら成長していく物語を通じて、起業で成功する手法を学ぶことができる。
感想・レビュー・書評
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うーーーん。
なんだろうなぁ…成功体験はわかったけど、これが起業に役立つのかイマイチよくわからなかった…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
物語形式で、社畜サラリーマンが脱サラして起業し、会社をどんどん大きくしていくサクセスストーリー。
サクセスストーリーと言ったが、最後にはすごいオチがまっているが、ここはみなまで言うまい。
物語形式と言っても登場人物は、著者(福山敦士氏)と偶然著者と公園で鉢合わせ、起業のイロハを教わり、実際に起業することになる堀田孝之氏という実在の人物2人だけ。
物語なので一部フィクションも含まれているようだが、概ね実話のようだ。
著者は、慶應義塾高校から慶應義塾大学を出た、いわゆるエリート(著者は自分のことを「凡人」というが、将来の夢は一万円札の顔になることなどといっており、やや矛盾が・・・)。
また、高校時代は硬式野球部に所属し、甲子園に出場してピッチャーまで務めたようだ。
一方、堀田氏は横浜国立大学を中退し、その後職を転々とした後、出版社で働く35歳。会社では万年平社員でうだつがあがらない社畜。
このままサラリーマンでいることに忸怩たる思いを感じながらも、踏ん切りが付かず悶々とした日々を過ごす。
そんなところに、著者と公園で出会い、起業の道へと進む。
本書では、起業の心得は勿論、会社を辞めた後の手続きや自己セールスのやり方などの細かい点まで、ストーリーを通じて学べるようになっている。
以下、心に残ったところを列挙する。
・起業すると言っても、必ずしも会社を辞める必要はない
・会社が辛いという消極的な理由から起業しても良い
・起業の目的を明確にしよう
・人は、「自分がやりたい、けどできない、けどやりたいこと」(=困りごと)を解決してくれる商品やサービスに、お金を払いたくなる
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ビジネスの種は、不安・不平・不満といった「不」の中にある
・新しいコトへの挑戦は、PDCAよりYKK
YKKとは、「Y(やって)」(行動)、「K(感じて)」(知覚)、「K(考える)」(思考)
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ビジネス書などを読んでいくら知識をインプットしても、それを実際に自分の行動に落とし込み、感じて、考えなければ、本当に自分のものにはならない -
途中から流し読み
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すぐにでも企業を考えている人より、いつか企業したい人向けの本かなと感じた。
必要な手続き関係等の説明があっさりしていて、実用書として見返すことはないかなと思いましたが、勉強になる内容もありました。 -
Y やって
K 感じて
K 考える -
サイバーエージェント出身の連続起業家(福山)に、ライター・編集者が起業のいろはを教わる……というテイの起業入門である。
福山敦士のモノローグで構成し、ライターは黒子に徹するのが一般的な作り方だろう。
本書はあえてそこをヒネり、起業を目指すライターとの対談形式を取ることによって「凡人のための起業術」(帯の惹句)にしているのだ。その試みは成功していて、わかりやすい。
起業について何一つ知らなかった 堀田孝之(著者2の分身)が、3年も経たないうちに上場を検討し、M&Aで事業を売却して2億円の利益を得る……という展開は、ずいぶん駆け足だ。
が、それはともかく、起業にまつわるAtoZの勘所を押さえた入門書として、とてもよくできている。
著者の1人・堀田孝之氏といえば、前に著書『気がつけば警備員になっていた。』を読んでブックライターとしての力量に舌を巻いたものだが、本書もうまい。
起業イメージのハードルを下げ、起業志望者の背中を押す効果は十分の一冊だ。