- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757140271
作品紹介・あらすじ
インターネットの世界では、人は通常とは異なった行動をしたり、人間関係を築いたりする。なぜ、どのように人の知覚や行動は変わるのか、社会心理学の手法を駆使し徹底的に分析。
感想・レビュー・書評
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インターネットにおける心の動きを、メジャーな心理学理論に基づいて論じた本。
目次
<blockquote>第1章 心理学からみたインターネット
第2章 オンライン・ペルソナ―印象形成の心理学
第3章 オンラインにおける仮面と仮面舞踏会
第4章 サイバー空間の集団力学
第5章 集団間の葛藤と協力
第6章 フレーミングと争い―ネットにおける攻撃の心理学
第7章 ネットにおける友情と愛情―対人魅力の心理学
第8章 インターネット・ポルノの心理学的様相
第9章 タイム・シンクとしてのインターネット
第10章 ネット上の愛他主義―援助の心理学
第11章 ネットにおけるジェンダーの問題
第12章 インターネット・ライフを豊かに
</blockquote>
恐ろしく各章ごとにしっかりとした論述で、それなりの感想を書こうと思うと時間がかかりすぎる。
それだけ、この本は良本というか、<u>多少なりともネットを心理学から考える人であるならば</u>、<b>必読書である</b>と言わざるを得ない。
このクラスの優良本はソフトカバー/新書では間違いなく有り得ない。
時間をかけてでもハードカバーのこういう本にあたらなければ見つからない。
それが最もよくわかる本である。
全般的には文章が読みづらいことは無いが、洋書を訳したがために独特の言い回しになっている点には配慮が必要だろう。また、1999年に初版発行で、ソーシャルウェブについては追いついていない。そこらへんも注意だろうか。
主な要点としては、ペルソナ(印象操作/役割演技)、集団力学、対人魅力、ネットポルノ、タイムシンク(時間泥棒)、ボランティア、性別役割。
しかしそれにしても範囲が広い。なのにうまくまとめたものだ……
教科書みたいにがっちりまとまっていて、ココというポイントを抜くような読み方というより、これはまるごと一冊を熟読した方が正解かもしれない……。
またチャンスがあれば読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
インターネット、特に仮想空間について考えさせるものや興味深いトピックが多かった。
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どうやら卒論で使った本っぽい。
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インターネットに引きこもることによって人間関係を断ち切り人間社会から孤立することは現代への崇拝か?冒涜か?
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【概要】
2001年発行のため、非常に古いのですが、この手の分野を知るにはよい本です。
■オンライン・ペルソナ(オンラインで出会う人に自分がどんな印象を持つか)は、第一印象で重要な役割を担う
■オンライン・ペルソナは、無機質な画面に表示される文字だけ(現代ではそんなことはなく、より複雑になっていますが…)
■オンラインの会話では、肯定・共感より「意見の不一致」を示すものが多い
■キーボードから入力することと、口で話すことは必ずしも一致しない
■匿名性がよくも悪くも人を開放的にする
■印象形成はアドレスだけでもできる
■ホームページは自己に焦点をあて、人から見られているという感覚を高め、過剰に思い込ませる力がある(同時に、印象づけたいパーソナリティを作るのも自在)
【活かせるポイント】
現在、ポータルをやぎと改善中で、そんな折り、大学の卒論で使ったこの本を読みました。
現在のポータルの悩みは、「いかに「この会社は信頼できる」と思ってもらえるページを作るか」ということ。
ポータルで表現したい(サービスや会社の)パーソナリティと、実際のパーソナリティはどこかずれていないのだろうか、と改めて考える背中を押してくれました。
(あっき) -
インターネット心理学を学ぶなら必読。
しかしさすがに内容が古すぎる。 -
外人もネカマするんだー!
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インターネットの心理を学ぶに於いて必読でしょう。
しかしいかんせん触れている内容が古い。