- Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757214569
感想・レビュー・書評
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ブクログに登録する前は何となく、国内の作品と海外の作品を自分は半々くらいの割合で読んでいると思っていたのだけど、実際は海外文学が9割くらいで、驚いたんだよ。
この本の語り手(?)のお一人岡野さんのお名前に見覚えが…、記憶が合っているのなら、エルかフィガロの書評のコーナーの連載で面白そうな本をたくさん紹介していただきお世話になった…気がするのだが(違うかな?)
でもこの本じゃあすっかり毒舌も毒舌で…
悪いお友達(豊崎さん?)に影響されたのかな…。
(勝手にすみません)
ある時、
わたしがあまりにも周りに対して馬鹿馬鹿言うから、心の友Mに「馬鹿っていう人が一番馬鹿なんだよ!」と
夜の銀座の路上で叱られたこと、
またある時、
我が弟にある本を「どうしようもない」と話していたら、
「つまらないと思っても自分の力量不足の場合があるから自分は簡単にそう言えない」と話してくれたこと、
この二人は私に愛のある苦言を呈してくれる数少ない人、そしてこの二つの言葉を常々心の片隅において
今もなお気にして生きているんだけど、
この本を読んでなんだか今一度このことを考えた!
(要するに「悪口」を言うのはたやすいが…)
さて、海外文学好き、と思っていたのに、
この本に紹介されている100冊のうち、
読んだことあるのはたったの19冊だった!
すぐ手に入れて読みだした本、2冊、
これから読みたいと思って書名をひかえた本、23冊、
欄外を参考にさらに2冊、
すぐれたブックガイドであることは間違いない!
けれど、本をたくさん読めば読むほど
「高潔な人物になれる」と言うことでは全然なく、
まったく別の話なんだな、と思ってしまった。
(生意気をすみません)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
誤読ではなく新しい読み方を教えてくれる本です。
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国内版が面白く、当然海外版も大いなる期待を持ってトライ。さすが、期待を裏切りません。だいたいその文面からうかがい知れはするけど、五つ星で評価されているのが分かりやすくて有難い。二人揃って絶賛している作品なんて、オススメ熱もたっぷり伝わってきて、こちらも是非とも読みたくなるし、二人の温度差があるときも、それはそれで面白い。実際読んでみたい作品がいっぱい見つかって、”そんなに読めるのかしら”って嬉しい悲鳴です。海外文学苦手、古典文学苦手、って二重苦の自分にとって、他に得がたいブックガイドであることは間違いないです。
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20世紀の名作文学100作の批評。挙げられている中で読んでいるのは6割くらい(たぶん。読んだかどうかわからないもの多し)で、時代が下ってくると未読率が上がるような気がする。文学ファンとしては宿題ともいえる名作ぞろいだが、読んでみたいと思うものもあれば、なんだ一生読まなくてもいいのねと思うものもあり。前者はソルジェニーツィンの収容所群島、ジョイスのユリシーズ、後者はチボー家の人々、ジャン・クリストフ等。
読書ガイド本は好きなんだよね。あれ読みたい、これ読んだ、車輪の下や悲しみよこんにちはなんて若いね今読むとつまんないのかねーなんて思いながら楽しむのが面白くて。モームの世界十大小説なんて名著だし、現代の文学については都甲さんのが良かった。
日本文学のほうも読んでみたい。 -
国内篇より良書が多いが、二人の毒舌をもっと聞きたかった気もする。
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読みたい本が増えた!
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この本で取り上げられている本は、読んでみたいと思う本が多かったのですが、ちょっと私には毒舌がきつくてお二人の対談は最後まで読めませんでした…。
良くも悪くも感想がハッキリ述べられていて、既読のものに関しては「こういう読み方もあるのだなぁ」と勉強にはなりました。
これから読むつもりの本があまりに酷評されていると気力が萎えてしまうという人には、あまりおすすめできないかも。 -
2.10読了。対談形式のブックレビュー。エンタメからポストモダン系まで、選択がひろくてうれしい。サクサク読めるし、ツッコミが強烈で、楽しく読めました。
現代に行くに従って、採点が甘めな気がしたけど、同時代のものは酷評、というか価値の見定めが難しいということか。 -
1900年から2000年まで、10年ごとに10冊ずつ取り上げた書評。
21世紀に生まれた名作の数々を、二人の軽快な語り口を通して眺めることができる。
ただ、やっぱり原書にあたらないとな・・・とも思わせられます。
まあ最初に、「あらすじだけでわかると思うなよ」とちゃんと断ってありますが。
個人的にはこの中の100冊のうち10分の1程度しか読んでいなかったことに絶望しかけましたが、残りの人生の楽しみが増えたのでよかったこととします。