君と綴るうたかた(3) (百合姫コミックス)

著者 :
  • 一迅社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758023689

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  • 徐々に近づくるりに謝罪する日。雫にとって自分を雁字搦めに否定する原因となった相手。るりに謝りたいという真剣な思いはある。けれど、それをどう手紙にするのか、相手に何を伝えたいのか?
    これは本当に難しい問題。相手は自分が虐めてしまった相手なんだから、謝るのは当然としてもそれをどの立場から謝るというのか……
    その悩みに優しく教え諭す夏織の存在は雫にとって良い導き手となっているね。これが別の者に拠る指南だったら雫は助言を受け入れられなかったかもしれないけれど、これまで恋人ごっこの中で培った信頼が有るから、夏織の言葉を素直に受け入れられる。謝罪の手紙も文字が埋まっていく

    手紙を書き上げて、直接渡すことになって、苦しみながらも現地へ向かって。そうして、過去の罪であるるりと向き合うことになったのだけど……
    そんな雫の事情は虐められていた側には関係ないよねと言わんばかりのるりの反応があまりに辛い……
    謝れば、過去の行いを悔いれば、何かが変わるかもしれないという淡い期待。そういったものを打ち砕く被害者に刻まれたままの傷があまりに痛ましい…
    しかもこれ、夏織が頼まなかったら会うこともなかった、という点が何よりも辛すぎる。手紙を書くだけでも、現地へ向かうだけでも夏織の世話になりっぱなしだった。それはこの再会の場においても夏織のおんぶに抱っこの状態だったというわけか……

    るりが受け入れる余地のなかった謝罪。でも、雫はこれを無駄だったとは思わず、るりも雫への認識が変わる兆しが見えた。それは二人の傷を癒やすものに繋がるのだろうか……?

    何はともあれ、遂に夏織が隠していた最後の秘密は雫の前に提示されてしまった。これに雫はどう捉えるのか、そして突然の恋人ごっこの終わりにどう応じるのか
    これは雫がこれまでに夏織から受け取ってきたものの意味を考え直す機会となりそうだ

  • 百合ごっこ、恋人ごっこをする夏織と主人公。2人は何らかの陰があるため、切なさが漂う世界観が魅力である。
    今巻は、主人公が過去にやってしまたことに向き合ったり、夏織と主人公とのやり取りで日々が色づいたりと、多感な高校生である少女たちの心の描写が繊細に読み取れた。ついに夏織の病気のことが明かされたが、次巻はどう物語が動くのだろうか。

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