千の魔剣と盾の乙女14 (一迅社文庫)

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  • 一迅社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758046039

感想・レビュー・書評

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  •  エリシア救出という個人的事情を優先させたため、ロック一派はケンコス退治を成功させたものの、クロウ・クルワッハという最大の難物を生み出してしまう。
     蝕の自生とは確かに予想の斜め上の事態だろうが、かかるロックらの感情とヴァルらもこれに黙認・同調した点が、結果的に人類最大の危機をもたらしてしまった。これは、魔王バロールを討伐したことが生んだ驕り以外の何物でもない。

     この稚拙な対応に対する葛藤描写がより明快にされれば、本巻も深みと苦みを伴った著者らしい作品となったはずだが。踏み込み不足か?。


     ともあれ前巻13巻での武者修行。これは前巻で細かく描写をされはしなかったものの、その数か月の苦労と努力が、対ケンコス戦に生きていたと感じさせる。強く、また狡猾とも言えるロックらの対ケンコス線の在り様がそれを雄弁に語るからだ。
     これならロック・パーティ単独でも魔王と戦い得ただろうし、それより遥かに強いことが想定されるクロウ・クルワッハとの闘いも臨めそうである。

  • ようやく、ようやくエリシア救出。“新”魔王戦もロックの意地を見た一戦だったかと。もちろん自らが前より成長し、仲間の助力も得つつですが。ご都合主義と言う人もいるだろうけど個人的には十分アツかったしアリかな。傍目からだとハーレムなんだけど、正妻がしっかり定まってる(と思う)からそんな気がしないですね。まあいろいろとエロ展開はあるけど(笑)物語はいよいよ次でラスト。総力戦の様相を呈して最終巻へ向かいます。RPGを読んでるようなファンタジーで好みだっただけに寂しさはあるけど、いいまとめをしてくれると信じて。

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著者プロフィール

2006年、第18回富士見ファンタジア長編小説大賞にて「戦鬼」で大賞を受賞。

「2015年 『魔弾の王と戦姫 8』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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