バーナード嬢曰く。 (7) (REXコミックス)

著者 :
  • 一迅社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758084666

感想・レビュー・書評

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  • グータラな読書家“バーナード嬢”こと町田さわ子と、その友人たちが学校の図書室で過ごす日々。友達同士が本について語り合ったりお薦めし合う雰囲気が好きなシリーズ!なんと連載12周年!めでたい!

    まず表紙の「最高の友達が薦める本だから最高の一冊です!」が尊い!SF大好き神林が「チャック・パラニューク『サバイバー』がもっと売れたら続々翻訳されるのにな」とこぼしたのを、さわ子がTikTok風に動画紹介するシーンが楽しそうで最高。お互いの信頼感とか、本気で楽しんでるのが伝わってきていいよね。ここまで積み上げてきた関係性も重なって、名シーンだと思う。ぼくも読書感想は楽しく書いたり話したい!と思ってる。そんな中でも、合わない本はどこが合わないかを伝えるのも信頼の基礎だから、そこはなるべく気をつけながら書いていきたい。

    読書ノート回の三者三様の文章が面白い!というか、こういう感想文じゃなくて一言コメントの方が難しくないか?!遠藤君のリアクションからコメントまでが優勝すぎる。言い訳して墓穴を掘り、そこからのあの一言ッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!こういう一言コメントでお薦めって企画はやってみたいなあ。1分間で『十角館の殺人』を紹介みたいなことはしたことあるけど大変だった。

    遠藤君が長谷川さんに言った「ポワロじゃなくて ポワロを語る長谷川さんが思い浮かんだよ」とか無意識の殺し文句すぎる。こういう読書体験の共有は素敵。ぼくもSF棚を見ると神林のことを思い出すし、ある意味で仲間か?!『プロジェクト・ヘイル・メアリー』って難しそうと敬遠していたら、王道エンタメだったのか!これは読みたい!あと、アガサ・クリスティー『ゼロ時間へ』は傑作なので読んでほしい!名探偵が登場しないノンシリーズの方が好きな作品が多いんだよなあ。探偵不在だからこそ人間描写の巧みさが引き立つのかもしれない。

    神林の伊坂幸太郎語りも面白い!裏表紙にそのコマがあるので買わなくても読めます(笑) ディストピアとしての伊坂幸太郎作品論という発想はなくて圧倒された。言われてみるとなるほどってなるね。『ゴールデンスランバー』は直接的だけど、『オーデュボンの祈り』をそう繋げてくるかと!

    さわ子の「あらゆる本を他人の日記と思って読む」というアイデアもすっごい。他人の日記だからわからなくても読み進めていいって、逆転の発想?!と驚かされた。そして、倍速コナン回も笑った!「純文学的倍速再生」って何よ(笑) それを実際に試した神林の「殺人事件とその終結が猛スピードで飽きることなく繰り返されていく 人間の残虐で愚かな面を圧縮して見せられている気分」って、幽白の『黒の章』かな(笑)

    最後には創作チャレンジの話もあって、これがとてもいい作品になっている!ぜひ読んでみてほしい!

  • 漫画の登録はここではしないと思ってました。

    なのでまず謝る。

    いや、謝る必要はないんだとは思う。自身の勘違い甚だしいんだし。

    しかし。

    読書家気取って本棚を着飾ってたけれど、わたしは漫画も大好きだ…。

    不意に触れた漫画
    「バーナード嬢曰く。」

    超良かった…。

    古典や現代文学も次々に紹介してくれ読みたくなる。

    また読了の作品のフレーズなんかがでてきた瞬間なんかは脳汁ドバドバでした笑。

    知らなかった古典、読みたい本、そういう内容なんだと思い直した作品等、読書好きには何かとメリットのある漫画だと思います。

    未知の本を紹介してくれる漫画。

    やはり読書はよい。

  • 17冊目『バーナード嬢曰く。 ⑦』(施川ユウキ 著、2024年2月、一迅社)
    相変わらずのメンバーが相も変わらずだべるだけだが、それが心地よい。
    今巻では”創作”することについても言及が及ぶ。読むこと、そして創ることに対する著者の愛情には胸が熱くなる。

    〈最高の友達が 薦める本だから 最高の一冊です!〉

  • 私も使ってるなあ「今更読んだ」って言い回し。ちょっと使い慣れてない言葉をこれみよがしに感想文で使ってみたくなるのもめっちゃわかる。ていうか1番最初の『ドラえもん 0巻』についての会話、自分のことを言われてるかのような気持ちになって赤面しそうだった。
    あと「ワハハハ、お前ホントに高校生か!?」って台詞もつかってみたい。使う機会なさそうだけど。

  • 図書室にいる高校生たちによる読書礼賛漫画。

    主人公町田さわ子が本に飽きて、神林に誘われて散歩に行く回が印象的だった。本に飽きても、今、読んでいる本の良さを熱弁してくれる人(神林)には飽きないというシーン。

  • 豆本のくだり……いいなぁ。

  • 2年ぶりの新刊、まったく変わらず面白い うれしい
    いつものように図書館での雑談や、時には尖った文学論に興じる4人、時々3人、たびたび2人の物語
    図書館から離れて散歩したり、カフェでよもやま話をしたり、神林だけは家でもんもんぐるぐる思考していたり
    ド嬢好きが求めていたものが、変わらずある… うれしい
    それにしても、さわこが神林を赤面させたりドキドキさせるちょっかいや言動って変わらんようで、常に新技をぶっこんでくるの凄い 神林限定タラシ過ぎる もっとやれ
    こんな話を友人としてみたいとか、この輪の中に入りたいとか、頭によぎることはあるけど、この4人って他のコミュニティ、教室や部活や他の友達に家族の気配がほとんどなくて、ずっと4人、時々3人、たびたび2人の箱庭みたいな感じが…時に神林とさわこが世界でふたりぼっちみたいなところが好きすぎるから、この聖域のような場所には干渉してはならん! と強火で戒める
    この図書館の壁、あるいは神林の鞄の繊維に潜んで、みんなの会話を盗み聞きするなら、邪魔にならないだろうか
    ところで、収録エピソードの白眉は豆本! 豆本エピソード素晴らしい!
    でも弊機の話もいい! タイタンの妖女も! 
    コナンと虚構船団もいい! 裏表紙の神林スペシャルもいい!
    ところで、取り上げられてる本をほとんど読んでなくてごめん神林とさわこ!(友達面)

  • もはやド嬢ですら本作の読者より本を読んどるだろ、という定番突っ込みを入れるわけだが、さらにいつもよりキャラの関係性が強く見ることができた巻。
    とにかく神林とド嬢の関係に悶えるしかない。あーもー、なんだこの全身を掻きむしりたくなる感じは!

  • 神林とド嬢との仲が友達という関係としてそして師弟関係という感じにも見え始めてきた。
    最初はお互いに「苦手な人だなー」という関係だったのに、今は裏で変なことしてそうな関係にもなってた。
    こんな青春をすごしてみたかった(こなみかん)

  • 表紙のド嬢の笑顔がステキ!(*≧∀≦*)神林じゃないけれど、ド嬢に振り回されているような気がする(^^;)あぁでもそんな関係も良いな♪

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著者プロフィール

代表作『バーナード嬢曰く。』『鬱ごはん』『銀河の死なない子供たちへ』『オンノジ』『ヨルとネル』など多数。2014年に第18回手塚治虫文化賞・短編賞を受賞。2016年10月には『バーナード嬢曰く。』がアニメ化される。

「2019年 『ハナコ@ラバトリー 新装版(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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