マンガがおもしろかったので、小説も購入。
マンガ用の台本かのような出来事を淡々とつづったアッサリした文体。
あらすじとして可もなく不可もなく、全く悪くはないのだが、入り込めないので、小説でなくマンガで十分。
イラストはとても素晴らしい。
ヒロインはマンガのイメージも相まって、幼くかんじるうえに、モブ的な中身。セリフ回しがガリ勉世間知らずでコミュ障、ロボットみたいな不自然さ。外見以外の魅力は普通といったところか。
ヒーローは逆に出来上がり過ぎた大人な性格。
学園が舞台だとすると少し違和感を感じる。
ヒロインの友達が乙女ゲームの主人公なので、
バットエンドを回避すべく立ち回るはずが、
それを阻止するシーンはあまりなく、
どちらかというとヒロインが学園生活を謳歌し、
ヒーローと仲を深めていく話。
夏の離宮で過ごしたり、
新聞部で目立ちすぎて、周りの女生徒の反感を買って、パーティーで罠にハメらえそうになったり、
新聞部にヒーローが出入りするようになり、
距離を徐々につめられたり。
最後にヒーローがヤンデレぶりを発揮するのだが、
ヒーローが完璧すぎて、現実感がない。
そんな重さを秘めたキャラだっけ?
豹変ぶりを表現したかったのだろうか。
ヒロインの最後の往生際の悪さには、
途中でもういいわと退屈してしまった。