空の走者たち

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.81
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本棚登録 : 67
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412490

作品紹介・あらすじ

2020年4月18日-。通信社の若手記者・田嶋庸介は興奮していた。陸連から発表された東京五輪女子マラソン日本代表3名の中に、円谷ひとみの名があったからだ。田嶋が7年前にこの少女と出会ったのは、福島県須賀川市。そこは、1964年の東京五輪マラソンで銅メダルを獲得した円谷幸吉と、ウルトラマンの生みの親・円谷英二の故郷であった。当時の円谷ひとみは、陸上をやめ、自分のやりたいことが見えず暗中模索する高校2年生。なぜ彼女は、日本を代表するランナーにまで成長できたのか。その陰には、東京五輪と「あの青空」によって結ばれた、不思議な出会いがあった…。

感想・レビュー・書評

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  • 115-10-12

  • なんか史実とファンタジーが混在した作品だな。円谷さん実際のランナーなのね。調べました。本書に出てくる遺書の内容はそのまんまなのね。

  • 忍耐の人、空を見上げる人。生きていることをつぶさに感じていること。野生的な実力は、野生の中に生まれる。一歩踏み出すと、苦しみが喜びに変わる。

  • コレはスゴイ!
    読み進めるほどに、どんどん本の力に引き込まれていきました。

    過去・未来・現在が入り乱れながらも、違和感なくスムーズに読めて気持ちが良い(^^)

    周りに薦めたくなるほんですね(^O^)

  • 次の本屋さん大賞には絶対ノミネートされるはず。ノンフィクションとフィクションの融合、SF感がいい。

  • 舞台は過去、現在、未来と時空を超えて展開、ストーリーも少しバラけた印象。ただし、「頑張ろう!」とモチベーションをあげてくれる言葉は一杯。
    「だれでも心の中に忘れられない空があるんだ」
    故郷を思う気持ちは誰もみんな同じ。きっとそれが心の支えになると思う。

  • は2020年から、2013年、1964年、1689年と
    時空をさまようように物語が始まり動いて
    円谷英二、円谷幸吉、松尾芭蕉、そして智恵子抄
    実在の人物や出来事が一緒に動き出す
    円谷幸吉さんのことは、
    昔読んだ本で知っていたつもりでいたことが
    全然違う印象で蘇ったのは驚きだった
    書く人は、自分の書きたいように人を書く
    受け取る人間が不勉強な分、思い込んでしまった
    円谷幸吉さんのお話だけでも、感動だったけど
    全編を読み通すとありえないことかもしれないけど
    あってほしいと思うような気持になる
    震災のこと、原発のこと、なるべくしてなったこと
    死者と生者は繋がっているんだ
    わたしの空はどこにあるのかな
    とってもいい本でした

  • 円谷幸吉にまつわるファンタジー小説。現代に残された円谷の資料や映像に含まれる謎を作者独自の感性で解き明かす。物語中盤までなかなか動き始めないのだが、そこからは小気味よく謎が明かされていく。友人の著作なので星ひとつおまけ。円谷英次が途中フューチャーされるので少々話がぼやけるかな。

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著者プロフィール

1958年大阪府生まれ。同志社大学法学部卒業。2012年に「いつの日か来た道」で第19回松本清張賞最終候補となり、改題した『勇者たちへの伝言』で2013年にデビュー。同作は2016年に「第4回大阪ほんま本大賞」を受賞した。他の著書に『空の走者たち』(2014年)、『風よ僕らに海の歌を』(2017年)がある。

「2022年 『甘夏とオリオン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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