真田の兵ども

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 58
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758413961

作品紹介・あらすじ

舞台は稀代の策士・真田昌幸が愛して作り上げた、信州小県郡、上田の地。
日の本を真っ二つに分けた大乱に強大な敵が攻め来る。
敵は天下取りへ驀進する徳川家康。
二十倍の大軍勢を前に、一族、家臣、城、領地、民、忍び、すべてをつぎ込んだ真田の戦略が動き出す。
密命を帯びた真田忍びの源吾は、真田信幸付き小姓に姿を変え、敵味方の間を駆け続ける。
果たして若き忍び武者の役割とは!? そして、真の正体とは!?
野望、宿命、誇り、謀略――様々な因縁が交錯する上田城攻防戦。
民とともに、一族の存亡と男の夢を賭けた真田家の戦いに刮目せよ!!

感想・レビュー・書評

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  • 真田一族が好きなので、“真田もの”は、つい手に取ってしまいます。本書もそんな一冊。

    豊臣秀吉亡き後の天下分け目の争いに混沌としている時期、本書は所謂“犬伏の別れ”(長男・信幸が徳川方、父昌幸&次男・信繁<幸村>が大坂方につくことになった話し合い)から、“裏関ヶ原”とも言える、“第二次上田合戦”を中軸に、関ヶ原合戦が終わった後までの、真田家と彼らに仕える忍び達のドラマが、若き真田忍び・源吾の視点を中心に描かれています。
    エンタメ色強めで、真田ファンにはお馴染みのエピソードを散りばめての展開はワクワクする事必須です。
    例えば、本文中で信繁が徳川方に言い放つ「関東勢に男はおらんのか」の台詞は、“これ、上田合戦時ではなく、「大坂の陣」での台詞と言われているよね?”とツッコミたくなったりはするのですが、ファンサービスなのかな。と思えば、まぁ良し(笑)。という感じです。
    そして徳川とのヒリヒリするような心理戦も見どころで、家康の謀臣・本多正信からの理不尽なまでの“お試し”に耐えに耐えまくる信幸兄さんがもう・・(涙)。
    それだけに、昌幸父さんを中心に、真田家のみならず上田の民が一丸となって、徳川勢を撃退するシーンは胸がスカッとしますね。
    そして、さらに本文中にちょこちょこ登場する“十勇士”達を見つけるのもお楽しみ。読みながら「佐助が出てこないな・・」と思っていたら、ラストできました!(ちょっと強引ですけど)
    因みに、私は真田家の中でも信繁(幸村)推しなのですが、本書の内容ですと信繁(ってか幸村)ファンには若干の物足りなさは確かにあります(彼が活躍するのは、この物語の“その後”ですからね)。
    とはいえ、真田の魅力がわかりやすく描かれていて、理屈抜きで楽しみました。という事で評価が甘くなっている事はご愛敬です(笑)。

  • 面白い!
    めっちゃくちゃ面白かった!
    特に最後に近づくにつれ面白さが増す。

    戦国時代はやっぱり浪漫があり大好きです。
    特に浅井長政と真田幸村は、昔読んだ歴史マンガ、テレビで見たドラマなどで、ずば抜けて惹かれるものがありました。
    このお二方が中心に描かれた小説は、まだ読んだことがまだなかったので、何か読みたいなぁ・・・と思っていたタイミングでこの作品を知り、図書館で借りました。

    ***ネタばれ***
    源吾の出生からあの猿飛佐助に繋がるストーリー、霧隠才蔵はこうして真田十勇士の1人になったんだというストーリーは最高でした!
    フィクションながらも、昌幸・信幸・信繁を中心とした史実に沿う流れに、後の真田十勇士が転々と登場するあたりが絶妙に面白い作品でした。

  • 大泉洋と草刈民雄がちらつく。

  • 戦国時代秀吉亡き後、天下分け目の闘いに至る時。真田家は何をしたのかがよく分かった。本書の最終章では一捻りあり、登場人物たちにも既によく知られている人物も出て楽しく読了❗️

  • この本を読み改めて真田はすごい!昌幸はすごいと感じました。鎌之助、源吾改め猿飛佐助、伊賀の賽改め霧隠才蔵の3人でニセ徳川家康を襲った時はとてもドキドキして面白かったです!【小5】

  • テレビで何度か時代劇として取り上げられてよく知っているつもりの幸村さんだけど、知らなかったのだなぁ。
     血沸き肉躍るといった活劇シーンは少なく、地味目な感じ。描かれるのは戦に勝つための知略の攻防、腹の探り合い。徳川秀忠がアホに見えてくる。
     真田の兵といえば、十勇士かと思ったのだけど、サスケと才蔵以外はこれといって描かれていなかったのが意外。
     文中、ものすごく面白いシーンがあって、読み終えたあと、またここを読み直そうと思っていたのにどこだったか忘れてしまった。この小説の真骨頂だと思ったのに。

  • 真田の忍び源吾を中心に第一次、第二次上田合戦を描いている。真田昌幸の領民に慕われている様、全てを見通し徳川に着く長男信之の描き方に特徴がある。内容としては可もなく不可もなくといったところです。

  • 久しぶりに歴史小説を読んだ。
    舞台は、戦国末期の信州上田。真田家の生き方を描いた長編小説。
    それぞれの立場で生きた者が、何をすべきか自分で考え行動していく様が、絶妙に描写されている。

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