金曜日の本屋さん夏とサイダー (ハルキ文庫 な 17-2)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440714

感想・レビュー・書評

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  • 読みたい本が見つかる本屋の2冊目。
    1話は、高校の後輩が部活再スタートするための本。
    2話は、駅のパン屋の名前の由来の本。
    3話は、乙女が探す楽しめる本。
    4話は、未来に続く扉を探す本。

    1冊目の方が楽しめたが、心温まる本。

  • 久しぶりのシリーズの続きです。
    お話はそんなに派手さもなく淡々と進んでいく感じなのですが、主人公のものの捉え方、考え方がとても深くてその言葉が残るんですよね。それを知りたくて読んでしまいます。
    一見地味で頼りにならなそうな主人公が実は1番大人かも?なんて思いながらまた次のシリーズを楽しみにしてます。
    人との繋がりに本との出会いがある金曜日の本屋さん。羨ましいです。

  • うっかり2作目から読み始めてしまったけど面白かった。続きが気になって気になって、、みたいな本では無いけれど、人々の心が丁寧に描かれていて、なんというか良い小説だった。
    出てくる本達が自分がああ読みたいと思っていたやつだったりしたのも良かった。

  • 「何番目かの読書会」
    復活させるために。
    背中を押した罪悪感捕われ続けていても、それだけが全てではないのだから前に進むべきだろうな。
    これだけ頑なに断り続けているのだから、卒業生に頼んでも難しいことに変わりなかっただろ。

    「パンやのクニット」
    勘違いを正すため。
    読んだ時の状況や受け止め方次第で、その本の内容は大きく変わるだろうし考え方も違うだろうな。
    偶然だったのかもしれないが、心の中に嫌なモヤが広がるには十分な要素ではあっただろうな。

    「夏は短し励めよ読書」
    二度殺された仲間。
    旅には危険が付き物とはいえ、ここまで大事になるようなものに巻き込まれるなんて思わないだろ。
    誤った情報が流されなければなければ、偶然が招いた最悪な状況と悲観されていたのだろうな。

    「君への扉」
    止まってしまった。
    何年も無理矢理蓋をし続けていた感情が溢れ出したら、今まで通りになんて上手く生きれないだろ。
    茫然自失になったままではなく、しっかりと調べていったからこそ救われた命だったのかもな。

  • 〈金曜日の読書会〉のもう一人の仲間ジンのことが明らかになりました。彼は海外のテロ組織につかまり、テロに屈しないという日本政府に見殺しにされたという…。 何年か前に実際にもあったテロリストが海外渡航者を誘拐してその国の政府に身代金を要求する事件。“自己責任”という言葉をよくききました。危険とわかっていて入国したのだからリスクを負うのは当然という風潮が漂っていました。
     しかしジンは自分から入国したのではなく、日本政府の都合で真実を伏せられていたのです。詫びる当時の外務大臣の奥さんに対して、“どんなに人間に絶望しても、つらい目にあっても、それでもまた人間に歩み寄って、赦して、認めて、笑いかける”ジンだったから自分たちも赦せるといったシーンが印象的でした。

    『夏ヘの扉』のように猫が登場し、希望の扉を開いていくようなラストも良かったです。

    カバーのイラスト、それぞれの本の表紙がわかるところも良いです。

  • 今回はがっつり元金曜堂メンバーの過去話。一冊で過去と向き合い、進んでいく姿がみれた。
    何となく前作で匂わせていた部分が明らかになりスッキリ。
    しかし結構バードな内容で読んでて辛かった。

  • 【読了メモ】メモ_φ(・_・<六番目の小夜子、さびしがりやのクニット、夜は短し歩けよ乙女、夏への扉

  • 夏になるまで読むのを待とうと待っていた
    『金曜日の本屋さん 夏とサイダー』

    読みたい本が見つかる本屋さん第二弾。
    今回は、金曜堂の過去のお話。誰しも胸に秘めている過去があって、その苦しみから抜け出せない事がある。

    前作を読んだ方は分かるけれど、ジンさんのお話が続きます。
    あれ?以外とあっけなく終わった?と思ったらちゃんと深く語られました。

    毎回本書内では作品の引用などから用いられるのですが、今回出て来た作品は、読んだ事もある作品で、入り込みやすかったかな。
    『夏への扉』読み直してみようかなぁ。

  • 『金曜日の本屋さん』シリーズ第二弾!
    前作で謎だった部分が明らかになりました。
    SNSの心ない中傷。真実が分からないけれど友人を信じて書店を営業しながら待つ金曜堂の元読書会の3人。
    ここまで頑張って生きてきたのだから過去に縛られずに強く生きていってほしい。

    それにしても、ここに出てくる本も読みたくなってしまいます。読みたい本が一気に増えてしまいました。

  • 同級生ものとか揺れる恋心が絡む話は挫折することが多い。ただし、この本は最後自然と涙が出ました。大きな目的もなければ、特段の謎もないただの日常ですが、作者の本に対する愛に胸が打たれます。とても大好きな歩けよ乙女。こんな感じで絡んでくるとは。とても共感できます。クニットや夏の扉の話も良かった。どこかに書いてあった「本はその時その人に必要な言葉を語る」っていう言葉がぴったりですね。読書って楽しい。大好き度❤️❤️

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著者プロフィール

名取 佐和子(なとり・さわこ):兵庫県生まれ、明治大学卒業。ゲーム会社勤務の後に独立し、2010年『交番の夜』で小説家デビュー。著書に『ペンギン鉄道 なくしもの係』(第5回エキナカ書店大賞受賞)シリーズ、『金曜日の本屋さん』シリーズ、『シェアハウスかざみどり』『江の島ねこもり食堂』『逃がし屋トナカイ』『寄席わらしの晩ごはん』『七里ヶ浜の姉妹』『ひねもすなむなむ』『図書室のはこぶね』(京都府私立学校図書館協議会司書部会「中高生におすすめする司書のイチオシ本2022年度版」第6位、「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2022」第8位、うつのみや大賞2023第4位)ほか多数。

「2023年 『文庫旅館で待つ本は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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