- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758444699
作品紹介・あらすじ
帝の突然の禅譲という大事件を契機に、頭中将という重責から解放された藤原実資は、安倍晴明との友情を深める。
だがそんな二人の前に次々と事件が立ちはだかる。貴族の物忌みを襲う呪、異能力で民をたぶらかす怪僧──。
そうした怪異の中心には藤原道長の姿があった。晴明と実資は増長する道長を諫めるが、道長の行いは怨霊の災禍を京の都にもたらし始めていた……。
最強の陰陽師・安倍晴明の活躍を描く人気シリーズ第二弾!
感想・レビュー・書評
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安倍晴明と藤原実資が怪異に立ち向かう、連作短編集。
シリーズ第2作。
今回は、若き藤原道長にまわりの怪異がメイン。
晴明と実資の相棒感が強まり、いいコンビネーション。
実資がただのワトソン役ではなく、日記之家の知識と学識を活かせているのも、よかった。
十二神将とも親しくなり、一体感がある。
このシリーズは、既知のエピソードが多い気が。
文献に残っている出来事を使う確率が高いのか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冲方丁の彰子の話を読んだ後に読んだせいか、なんか不思議感じだった。
道長も若く一条天皇もまだ幼いので、前日譚のよう。
不勉強なもので、一般的な道長像をよく知らないせいか、冲方丁とこちらの若い道長が通じるものがあり、こーゆー「呪」もあるだろうなぁという気になる。
お話全体としては「蛇」が呪のキーワードとなっており、なるほどよくできてるなとおもうのだけど、一作目のあのワクワクしながら読むという感じは薄れてしまった。 -
一巻目は、生き霊。そして、この巻は怨霊。
藤原兼家から道長まで権力を強めて行く時代背景を取り込み、話が進む。
時代の権力者の意外なキャラクターを描いて欲しい。 -
陰陽師ものは非現実的なお話が多いのであまり読まないのですが、ある程度知っていないと難しく感じます。前に陰陽師の解剖図鑑という本を読んだので少しはわかる。続けて読んだらより理解が深まるかも。物語によく出てくる生霊に怨霊に鬼とかこの頃は思いが強くて人が信じやすく取り憑かれやすかったのかな。なんでも呪詛に結びつけたりして。まだまだ若い道長ですが、これからどう変化をしていくのか。最後不穏な感じで終わっているので次回も楽しみです。
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前回面白かったので、2巻も購入。
即日読了。実資と清明コンビは変わらず。新たに藤原道長が登場。蛇と怨念渦巻く4章からなる作品。