地球温暖化バッシング: 懐疑論を焚きつける正体

  • 化学同人
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759815221

作品紹介・あらすじ

地球温暖化対策に消極的な米国では、石油資本に支援された政治家たちが暗躍している。彼らからいわれのない個人攻撃を受けてきた気候科学者が、その実態を赤裸々に語る。

感想・レビュー・書評

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  • 中世温暖期はヨーロッパと北大西洋は暖かかったが、太平洋東部の赤道下や西ヨーロッパは、寒かった。
    バイキングの時代、北欧は温暖だったが数世紀後には寒冷化した。中世期にあらゆる場所が暖かかったわけではない。最近の温暖化は世界中で気温が上昇している点で異なっている。
    年輪のデータは氷柱のデータで西暦1400年まで気温をさかのぼった。気温の異常値は火山活動と太陽活動で説明できる。20世紀はこれらと関係なしに気温が上昇している。
    1901年から1980年を基準線としたのは、気候代替データと温度計のデータの両方が得られるから。

    地球温暖化より気候変動と呼んだ方が恐怖感を煽らない。
    地球は水の惑星なので海上の気温測定も重要。
    ホッケースティック曲線の変化は1000年の間には前例がない。
    確実な海面上昇がゆっくりだがおきている。
    一部気温が上がっていない、氷河が拡大しているところがあるのは事実、しかし全体では上昇している。北極の氷は縮小しているが南極は拡大している。南半球は海洋性なので変化がゆっくりになる。
    地球環境はゆっくりとは変化している。近年の急速な変化が問題。

    クライメートゲート事件。
    気象データの一部は、研究目的以外での第三者への移転が禁止されていた。

  • ホッケースティック論文の共著者であるブラッドレー氏による本。ホッケースティック論争において政治家から攻撃されたことや、2009年のクライメートゲート事件のことについてなど書かれてある。

  • 人の悪口ばっかり書いてもしょうがないような気がする。

  • 温暖化懐疑論に真っ向から反論する本。著者はホッケースティック曲線を発表した人。

    温暖化は「モデル」で評価することで、何か真実味を持って聞いてもらえない、のかもしれない。そして懐疑論は、温暖化論を暴いていく面白さ、のようなものがあり、結構好きなのだけど、結局のところ、何が真実なのか、僕にはわからない。そんなことに対する著者の怒りの本、かな。

    アメリカには、石油を燃やして売りたい族議員がいて、圧力をかけてくるのだと。日本では、そういう圧力は目立っていないけど、原発を進めたい人による「温暖化は困る」圧力は目立つよね。

    科学というのは、お金や力に左右されるのだということの証左、かも。科学の本じゃなくて政治の本みたいです。タイトルや装丁で期待したのだけども。

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