天国酒場

著者 :
  • 柏書房
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本棚登録 : 80
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760151486

作品紹介・あらすじ

「普段、何気なく過ごしていると見落としてしまう。だけど一歩入り口を入れば、そこには天国のような空間が広がっていて、夢心地に酔うことができる」――すなわち、川のほとりのパラダイス、江戸から続く老舗茶屋、山上の回転喫茶、動物園前の売店食堂、地下街の迷宮店、線路際に佇むおでん屋台などなど、「日常の隣にある非日常空間」を持つ酒のレガシー的名店、それが「天国酒場」だ。
普通の店では体験できない “絶景”をつまみに楽しむ酒の魅力を、気鋭の酒場ライターが語り尽くす、酒&食紀行極楽エッセイ。著者自ら現地に足を運んで撮影した写真を満載、読むだけでほろ酔い気分と夢見心地の旅気分が満喫できる一冊!

感想・レビュー・書評

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  • 昼酒は美味いです。幸せな気分になります。
    それが屋外の公園や、河原であるならば、
    さらに天国に昇るような気持ちになるので
    しょう。

    そいうシチュエーションにある酒場を集め
    て紹介しているのが本書です。

    よく言われますが、海の家で食べるラーメ
    ンは、そのシチュエーションも相まって最
    高に美味いと感じます。それの酒バージョ
    ンです。

    横丁の怪しげな酒場であっても、昼は普通
    の古い建物としか見えず、酒も似合わない
    です。

    しかし天国酒場は明るい昼こそ、その魅力
    を発揮するのです。

    あの酒場放浪紀とは真逆の世界です。しか
    し健康的です。

  • パリッコさんは身近な飲み仲間のような作家さんで、会った事は無いけれどどこか親しみの湧くお方です。庶民的なのもあるけれど、同年代という事が一番大きいかもしれません。
    そして出没するエリアも僕の活動エリアと被っているので、イメージが湧くんですよね。
    確か石神井公園にお住まいだったかなと思います(この本も石神井公園の紀伊国屋書店で買いました)。隣の駅で働いているのでその辺も親近感。
    本作は「天国酒場」という新たな概念を提唱する本ですが、この本に出てくる店に詰めかけるよりも、自分なりの天国酒場を探したいですね。そして常連になってパリッコさんに紹介したい(笑)
    とはいえ冒頭の橋本屋は家のめっちゃ近所なんでさすがに行きたいです。座敷でだらりとして飲みたいです。
    色々な天国酒場が紹介されていますが、もう存在しない店が結構あるんですね。やはり屋台的なところはさっくり無くなってしまうんですね。そのまぼろし感も天国って感じがします。
    チェアリングといい天国酒場といい、新たな概念を産み出せるっていうのは才能ですよね。

  • ★飯能の橋本屋と奥武蔵見晴休憩所とあきる野の割烹川波、品川の一龍屋台村は行ってみたいなあ

  • こんなところで、休日(できれば世の中は仕事の日)の明るいうちから、しみじみ飲みたい。まさに天国。運転手も必須だな

  • 癌で闘病中の弟が、『週刊プレイボーイ』に面白い連載があるよと教えてくれたのが「今週のハマりメシ」。その著者パリッコさんの本も買ったからと本作を貸してくれました。

    パラダイス的立地にある飲酒できるお店。「天国酒場」とはどんなお店を指すのかを簡単に説明するとそういうことになるでしょうか。酒飲みならばどうにかして行ってみたくなる文章と写真。どこもその店にいる気持ちになれます。

    家系的に酒に強いわが家ではありますが、飲酒量としては私が断然多い。弟も強いけれど、せいぜい晩酌に350mlの缶ビール1本か日本酒1合かワインをグラスに2杯程度で、それほどは飲みません。

    それが、癌になって抗がん剤との関係で飲酒を控えざるを得なくなり、酒と肴の記事を読んだり写真を見たりすると、ちびちび飲みたいなぁと思うことがあるらしく。心の裡を推し量ると姉としては切ないものがあります。代わりに私が飲むわ。(^^)

  • 次世代の吉田類みたい。酒好きの同輩としては、パリッコさんがとにかく楽しそうに酒を飲んでいるのに共感しかない。
    掲載されている天国酒場は、天国と感じる基準と言いユニークさのバリエーションといい、東京人・都会人ならではのラインナップではある。それでも、特別な酒や珍しいものを飲み食いするのではなくても、シチュエーションで天国を感じる様子が等身大で、自分の身近にも天国がありそうで、とてもいい。

  • わかる。日常の中にひそむ非日常。それが天国酒場。私も意識的に天国酒場を探していきたい。

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著者プロフィール

1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、他。酒好きが高じ、2000年代後半より酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『つつまし酒 あのころ、父と食べた銀将のラーメン』(光文社)、『ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にある』(スタンド・ブックス)、『晩酌わくわく!アイデアレシピ』(ele-king books)、『天国酒場』(柏書房)、『つつまし酒 懐と心にやさしい46の飲み方』(光文社新書)、『ほろ酔い!物産館ツアーズ』(ヤングキングコミックス)、『酒場っ子』(スタンド・ブックス)、『晩酌百景 11人の個性派たちが語った酒とつまみと人生』(シンコーミュージック・エンタテイメント)。スズキナオ氏との共著に『のみタイム 1杯目 家飲みを楽しむ100のアイデア』(スタンド・ブックス)、『“よむ”お酒』(イースト・プレス)、『椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門』(ele-king books)、『酒の穴』(シカク出版)。清野とおる氏との共著に『赤羽以外の「色んな街」を歩いてみた』(扶桑社)。2022年には、長崎県にある波佐見焼の窯元「中善」のブランド「zen to」から、オリジナルの磁器製酒器「#mixcup」も発売した。

「2022年 『ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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