- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784760828302
作品紹介・あらすじ
援助とは何か? 援助者が持つべき資質・スキルとは? 行動の変化をもたらす方略とは?医療,福祉,教育,産業などの分野で活躍する対人援助職にとって必須である,ヘルピングのスキルを,援助者と相談者の関係性に焦点をあて,実践的に解説する。・幅広い内容 *日常的な援助から,悲嘆や危機介入まで扱っています。・初学者に *援助者が知っておくべき基本的な事柄をおさえています。・中級以上の援助者に *様々なトピックについて深く学ぶツールとして役立ちます。・確実に学ぶために *各章ごとに,結果のセルフチェックができます。
感想・レビュー・書評
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おかした失敗に当てはまるような記述はあるが、それはもうしてしまったことで、それを取り除くための代替案や、それをしてしまった自分の枠組みについてはもう十分に省察した。あまり自責にばかりならないで、それらを次回以降同じことが起きぬようにして、前を向いていけばよい。最初から完全な援助者などいない。あの時にたしかにあったかもしれない、力みは取り除いた上で、これから的確な援助を試みていこう。失敗を経てしか学びもない。
以下引用
援助はすべて、結果的に相談者がセルフヘルプを目指すことができるように助けるということ
基本的に人を援助することは、その人が自分で選択した道を歩んだり、問題を解決したり、危機に向き合えるように導くことである。そしてそのような成長を促すこと
援助の意味付けは、相談者自身が行い、成長の目標のせって、また援助が必要かどうかについても自分自身でお決定することが望ましい
他人を援助したいと思う人々の多くは自分の側に援助についての課題を抱えており、自分でも認識していない自分のニーズを満たそうとして援助に携わる
★★統制欲や支配欲を満たすために、相談関係を継続したり、自分は必要とされているという気持ちを味わうために必要以上に相談を長引かせたりする。他人から援助要求や同意がないにもかかわらず、他人のために何かをしようとすることは、しばしば操作的で、時には破壊的である
→これも、援助要求と同意はなかったと言えばなかったが、でもあったと言えばあった。だからここを疑う必要はない。求められたことは事実だったと思う。
援助者が直面するジレンマは、誰のための援助なのかという点にある。
★★相手に何かをしてやろうとか、相手のどこかを変えてやろうとか、こうなるべきという目標をはじめから設定しているとしたら、ある意味でそれは傲慢なことだと言える。このような援助者側の優越感は、相談者に敵意を引き起こすことがある。なぜなら自分は相手より賢く、有能で、強いという態度が行動からにじみでてしまうから。
→これは一瞬どきっとするけれど、決してこうなるべきと言ったわけではなく、あくまで、このように映っている、そのうえでどんな可能性が、、、といった話をしたにすぎないから、自分には当てはまらないかな。
すべての援助の目指すところは、自分で自分を助けられるようになること
援助者は、相談者を目標に到達させるための手段
援助関係が発展するにつれて、援助者と相談者との間の同意、もしくは契約が重要で考慮すべき事柄となる
★★はやい段階で、援助についての時間的制限や、条件について同意してもらうことが重要
→これがなかったゆえのトラブル。
当事者間で、期待されていること、また限界などについて事前に話し合うことが大事
あなたとは、週に1度、1時間お会いすることで同意します。これからの3週間は、ここにきて、、、、といった形で、正式に書面で契約をすることが大事
→これを避けていたのは、仕事としてやる自信が育ってなかったともいえるな。だから知人に無料でむりやり非公式にやっていたともいえる。そこをごっちゃにすることで、責任を負いきらない部分があり、そこで求めてもいないものまで、、、となった部分もある
非公式な同意であっても、相談者が成長を目指すという点で、了解がなされていることが望ましい
相談者は自らが主導権を握って変化しようと努力し、援助者はなるべく本人に任せる形で最小限の援助を提供する
多くの有能な援助者のなかには、自分が抱える厄介な問題への取り組みから自分自身を成長させてきた
彼らは類似した問題を抱える人々を援助しようとする前に、自分自身のニーズにきずき、自分の問題を解決するためのステップを経験している
自分自身の権力やコントロール、威信、称賛への欲求への気づきが、その欲求の誇大化を修正する重要なカギ
専門家でない場合、この洗練された行動科学の背景をもたず、スキル訓練も受けていないが、しばしば自らの直観的で芸術的なセンスを援助の原則に応用できる
援助者は、援助行動を通して自分の心理的な健康を改善できる
援助する側は、援助過程で我を忘れて他人の世界にはいっていくことから、自分自身の問題へのこだわりが現象する
★★★援助とは自助のための対処スキルを獲得させること
援助とは、相談者が学び方を習得するのを支援する過程
援助過程において相談者は、今そこにある感情や周囲の要求へのより効果的な対処方、それに加えて個人的な問題の解決方法、計画立案、価値のある選択肢を見分ける方法を習得する
援助的な人は、人々に自信と信頼を与える人なのである
援助の機能とは、相談者が持つ、成長目標の達成を促進すること、
援助者は、この逆説的な関係性、つかず離れずの関係に対して平気でいられる必要がある。恋人や親子関係のような関係に陥ってはならない
相談者は拒絶された結果、より強力な、報復的な努力を試みる。相談者自身の幸せのために行動するというふれこみで、実際は援助者自身のニーズを満たすために、操作的、処罰的に行動している
→これは多少あったかもしれないな。いや、でもちょっと違うかなぁ。もしあったとしても、確実に今は違うし、もう同じことはしない。それをしてしまっっていたとしても、それをしてしまった原因は十分省察し、新たな部分に眼は向けている、それをしないサイクルは出来つつあるし、もう同じことはしない。
初期段階で、相談者が求めるものを確認し、それを定義し、相手に応答する必要がある。このような作業がうまくいかないと、混乱を招き、関係が継続しない
「どのような援助をご希望ですか?」と簡潔にたずねればいい
援助者と相談者は、気心の知れた友人関係のような安定した関与を示さない。
→この淡白さを、もっと引き受けないとな。ここをへんに親密化させすぎたことで、トラブルが起きた。援助時代は、もっと距離化された、淡白な中ですべきで、その状態でも十分に心理的な距離は接近できる。変に親密さを出しすぎたのは、自分の仕事に自信がなかったかもしれないし、または淡白にすることで、仕事っぽいとみられることを恐れていたのかもしれない。もっと仕事をしよう。
設定された目標達成のために、両者が努力をすることを確認する
援助者、相談者いずれかが、互いの同意のもとで、援助関係を終了させることも決断できる詳細をみるコメント0件をすべて表示