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- Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761008093
作品紹介・あらすじ
近代化以降、育児は家庭の中で果たすべきプライベートな仕事として私的世界に囲い込まれる傾向にあった。しかし人類の長い歴史をふりかえってみても、現代ほど育児が母親の単独責任として特化されている時代はない。核家族特有の「夫は外で仕事、妻は家庭で家事・育児」という母親の単独育児責任、家庭への囲い込みが、現代の母親の育児ノイローゼ、児童虐待など社会問題の原因となっている。本来、育児と子育ては異なる用語である。育児とは、母親が家庭という箱の中で、たった一人で子どもを育てている様子を表す。それに対して、子育てとは子どもが地域社会の中で複数の大人たちに囲まれて自ら主体的に成長する様子を表している。本書は、今までの私的世界に閉じ込められてきた育児をふたたび公的世界、すなわち地域社会の広い輪の中へとひっぱりだそうという試みである。