ABA スクールシャドー入門ー特別に支援が必要な子どもたちを園や学校でサポートする親・セラピストそして先生のために
- 学苑社 (2012年2月18日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761407445
感想・レビュー・書評
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とても参考になった。イラストも多くわかりやすい。付録にスクールシャドー用ツールもついていて,すぐに使えそう。
ただ,学級崩壊しているようなクラスではこの実践は難しいだろうし,実際の運用では,スクールカウンセラーとは違い保護者依頼(外注)となるだろうから,家庭の負担は大きい。しかも,クラス運営にも関わる介入も行うため,家庭によっては,我が子のためにやっているのに,なんで費用を負担してまで家庭がクラス運営の改善に繋がることまでしないといけないのだ,なんて批判が出る可能性もあるかもしれない。そのため,こうした運営体制であれば学校との協力関係を築いていくのも難しそう。実践面では,児童・生徒との距離感をとるのが難しそうだ。このことは,ABAに限ったことではないだろうけれども,枠のゆるい学級内に頻繁に入り込むわけだから,慎重に距離を図っていかなければ,シャドー実施者が問題行動の引き金になるなんていう本末転倒な事態を招きかねない。
この他,本書には学校園との連携方法が具体的に書かれていて(面談の時期や電話をかける時間まで!),学校現場以外でも参考になることは多い。また,入学・入園前の自宅での予行演習が提案されており,練習項目もいくつか取り上げられているのでこれも参考になる。繰り返し読みたい本。詳細をみるコメント0件をすべて表示