ABA スクールシャドー入門ー特別に支援が必要な子どもたちを園や学校でサポートする親・セラピストそして先生のために

著者 :
  • 学苑社
4.50
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 15
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761407445

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とても参考になった。イラストも多くわかりやすい。付録にスクールシャドー用ツールもついていて,すぐに使えそう。

    ただ,学級崩壊しているようなクラスではこの実践は難しいだろうし,実際の運用では,スクールカウンセラーとは違い保護者依頼(外注)となるだろうから,家庭の負担は大きい。しかも,クラス運営にも関わる介入も行うため,家庭によっては,我が子のためにやっているのに,なんで費用を負担してまで家庭がクラス運営の改善に繋がることまでしないといけないのだ,なんて批判が出る可能性もあるかもしれない。そのため,こうした運営体制であれば学校との協力関係を築いていくのも難しそう。実践面では,児童・生徒との距離感をとるのが難しそうだ。このことは,ABAに限ったことではないだろうけれども,枠のゆるい学級内に頻繁に入り込むわけだから,慎重に距離を図っていかなければ,シャドー実施者が問題行動の引き金になるなんていう本末転倒な事態を招きかねない。

    この他,本書には学校園との連携方法が具体的に書かれていて(面談の時期や電話をかける時間まで!),学校現場以外でも参考になることは多い。また,入学・入園前の自宅での予行演習が提案されており,練習項目もいくつか取り上げられているのでこれも参考になる。繰り返し読みたい本。

著者プロフィール

なんば太田クリニック心理士
淑徳大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻臨床心理学コース修了。臨床心理士。弓崎いこいクリニック臨床心理士、神戸親和女子大学非常勤講師、武庫川女子大学非常勤講師などを経て、2011年よりABAサービス&コンサルティングを主宰する。
障害の有無にかかわらず、生活に困難のある子どもや成人へ、応用行動分析学にもとづく問題解決の支援をおこなっている。個人へのサポートのみならず、ペアレントトレーニングやスクールコンサルテーションを実施し、周囲の環境を含めた問題解決の支援も同時におこなっている。


「2016年 『プログラム学習で学ぶ行動分析学ワークブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉野智富美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×