ストリートデザイン・マネジメント :公共空間を活用する制度・組織・プロセス
- 学芸出版社 (2019年3月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761526993
作品紹介・あらすじ
都市再生の最前線で公共空間の活用が加速している。歩行者天国、オープンカフェ、屋台、パークレット等、ストリートを使いこなす手法も多様化。歩行者にひらく空間デザイン、公民連携の組織運営、社会実験~本格実施のプロセス、制度のアップデート、エリアマネジメ
ントの進化等、都市をイノベートする方法論を多数の事例から解説。
感想・レビュー・書評
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当事者じゃないので文章全く頭に入ってこないけど、ダイアグラムは参考になる
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2章 都市文化が育つストリート
・P41:柏市の柏駅東口駅前地区 郊外のストリートカルチャーの形成
5章 まちの価値を高める組織としくみ
・P112:柏市の柏の葉キャンパス駅西口線と駅前広場 アーバンデザインセンターによる公・民・学の連携
https://www.udck.jp/town/000372.html -
都市のパブリック空間の中でもおそらく最も大きな割合を占めている道路空間について、デザイン、マネジメントの観点からよりよい活用を実現するための様々な手法を紹介した本。
制度の面、空間デザインの面、実現のための組織、評価の方法など、かなり多面的な要素が盛り込まれている。また、事例も国内・海外を問わず数多く紹介されており、道路空間の活用を考えるために抑えておくべき情報がかなり網羅された本なのではないかと感じた。
まず、ここまで取りまとめた執筆陣の努力は素晴らしいと思う。
それぞれの事例は2~4ページ程度にまとめられているため、全体像を把握するのには十分であるが、より詳しい背景や取組みの経緯を知るためには、さらに別の資料をあたる必要があると思われる。また、なるべく広い分野をカバーするために、読み物としての性格より事例集、レポートのような性格の本になっている。
しかし、道路という公共空間の活用のためには、制度、空間・機能、組織・体制など様々な角度から検討し、取組みを組み立てていく必要があるので、そのために必要なことをきちんと取りまとめようという編集意図はしっかりと感じられた。
論文や調査報告等をベースにしながらまとめられているように思うので、ストリート空間の活用によって生まれるアクティビティの豊かさがもっと活き活きと伝わってくるとよかったのではと思う。また、持続的な取り組みとするための事業面での組み立てについては、今後、他の形でもより検討を深めていってもらいたいと感じた。
しかし、具体的な活用の取組みを進めるうえで手元において参照していくと、ヒントになる情報がきっと見つけられるのではないかと思える本だった。