作品紹介・あらすじ
心を透視するのに「超能力」はいらない-なにより必要なのは「観察力」である。日常生活で使える「マインド・リーディング」のメソッド&テクニックを多数紹介。
感想・レビュー・書評
絞り込み
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「心を上手に透視する」というショッキングなタイトルがついているが、いわゆるNLP(神経言語プログラミング)の本。もっと平たく言ってしまえば、コミュニケーションの本。このため、コミュニケーション関連の本を読み漁っている人にとっては「あぁ、知ってる。」というものが多いし、よくよく考えてみれば「人として当然」というアドバイスも多い。とはいえ、改めて体系立てられた形で読めるので、NLPやコミュニケーションといったものに興味があれば、一読する価値はある本。
以下、所感を交えながら内容を整理。
○基本的な考え方
コミュニケーションについての基礎知識としておさえておきたい内容。とにかく相手を観察する、よく聞く、というのがスタートとなる。そして、相手を理解することができれば、こちらの意思を伝えやすくなるわけである。
- 人は先入観に左右される
- とくに見た目の第一印象がインパクトをもたらす
(ゆえに初対面は見た目が大事)
- 相手をよく知るためには、よくよく観察しなければならない
- 観察することで、相手のこと、ものごとを理解することができる
- メラビアンの法則(内容7%、声の質38%、体55%%)で意思が伝わる
○思考は体の動きに現れる
相手を観察するときに、どういったところを観察すればよいか、サンプルを交えて解説している。一気に憶えることは難しいが、ちょっとずつ理解していけばコミュニケーション上手になるかもしれない。
- 考えていること、心の動きは何かしらの形で体に現れる
- 人によって現れ方は若干の違いがあるため、よく観察する
(目の動き、瞳孔、口元、姿勢、声の大きさなど)
- 表情は万国共通で伝わる
- 相手の立場に立って真摯に考えることで、理解につながっていく
○相手に伝えるためには(説得するには)
これはプレゼンテーションをおこなったり、営業したりする場面を想像すると利用価値は高そうだ。ここまでが「聞く」ための技術であれば、「話す」ための技術を解説している。
- 思い込みを植えつける
- 確信を持って堂々と伝える
- 批判されることなく、受け入れやすい言葉を選ぶ
- 信憑性・現実味を持たせる
○言葉をつかった巧みな駆け引き
交渉術で利用できる、言葉の使い方をサンプルを交えて解説している。営業マンにとっては活用しどころが多そうだ。
- 不安を呼び覚ますこと ⇒ 相手の興味を喚起する
- 「誰にも言わないで」という内緒話 ⇒ 相手の興味を惹く
- 「それとも?」という選択肢 ⇒ 相手の選択を誘導
- 理由をつけて利益を暗示 ⇒ 相手の疑いを取り除く
- 二つのオーダーの組み合わせ ⇒ 相手のOKを取りやすい(断られにくい)
- 言葉の最初で名前を呼ぶ ⇒ 相手の注意をひきつける
- 不信感につながる言葉(「本来」、「たぶん」、「でも」、「本当のことをいうと」、「誰か」、「いつも」)は使わない ⇒ 信頼を得やすい
○上手にコミュニケーションするために
コミュニケーションをうまくとるためのポイントが4つに整理されている。ここまでの内容を踏まえて実践すれば、実用度合いは高そうだ。
- 相手の話し方・言葉遣いにあわせる
- 自分のいいたことは、少し強めに伝える
- アクセントを意識して、抑揚をつける
- 口数少なく、必要なことだけを話す
○会話に困らなくするには
会話に困らなくするためのテクニックもいくつか紹介されている。初対面での会話などですぐに実践できる内容である。
- 会話に困らないテーマを使う
- 恋愛・セックス
- お金
- 仕事
- 健康
- 旅行
- 知識・知恵の取得
- 希望、要望、将来の夢
- 相手の状況について触れる(服や予定など)
さらに高等なテクニックも紹介されている。ただし、こちらは事前の訓練や準備が必要そうだ。
- 練りこんだ矛盾した文を使う(相手が都合よく理解してくれる)
- 相手を褒める
- 相手が関わる人生や仕事のイベントについての触れる
- 「もし~だったら」という会話を振る
○自分の心を落ち着けさせるための方法
この本の最後には、自分自身をリラックスさせ、モチベーションを高め、不安を取り除くためのメンタル・トレーニングの方法も紹介されている。この部分は長谷部誠の「心を整える」をあわせて読んでもいいかもしれない。
- リラックスした状態を作る
- いすに座り、力を抜き、自分の体の感覚に集中する
- 3回深呼吸する
- 最後に「わたしはリラックスしている」と心のなかで唱える
- リラックスしたら、達成したい目標の視覚的なイメージを描く
- その目標でよいか、自分に問いかける(やりたいことか、矛盾してないか、現実的か、妥協してないか、独りよがりではないか)
- 自分の中の不安は、鏡をイメージ視し、その中に描き、壊すビジュアルをイメージする
- 過去の失敗を思い出したときは、イメージの中でうまくいかせたことにする
- 変な先入観、悪いイメージは以下を試す
- そのイメージを絵のようにイメージして、遠くに押しやる
- 上から眺めている状態をイメージする
- 不快な要素を全部取り払ってみる
かなり凝縮されている内容であり、日常的なコミュニケーションですぐに活用できる要素が多い。ただし、いずれも一朝一夕で身につくものではないので、まずは試して継続することが必要だ。この本には、もし何かを始めようとするなら「72時間以内」に始めないと、始められないとあった。また、別の本には「20日間続ければ習慣になる」ともあった。
まずは今日から、少しずつ実践し、3週間ぐらい継続して、自分のスキルとしたいと思う。
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10年以上前におそらく兄が買った本。
いちいち表現が回りくどい!自分語りが多すぎる!と何度も挫折しそうになったが何とか読み切った。外国の方が書いたものを翻訳したからなのか、読むのが苦痛で私には合わないと感じた。
以下、参考になったところ。
第1章
・第一印象を変えたいなら「見た目」を変える。
・見方を変えれば世界が変わる。
第2章
・発言の内容そのものからから伝わるのはたったの7%であり、残り55%が身体(表情、身振り、姿勢)、38%が声(大きさ、スピードなど)。
・毎日見ているものでも、正確に覚えていない。(コンビニのロゴなど)
・「見ることなく見る、聞くことなく聞く、感じることなく触れる、味わうことなく食べる、筋肉を知覚することなく動く、においを嗅ぐことなく息を吸う、考えることなく話す」ことは人間の過ち。
・目の動きによってなにをイメージしているか分かる。
→視覚的イメージを思い浮かべているときは、目が上に動く。響き、音、言葉が思い浮かんだときは、目は真横に動く。身体に何かを感じたときは、左下を向く。また、相手が右を見るか左を見るかは、何かを思い出しているのか、それとも何か考えだそうとしているのかによる。
・議論のときは適度に目を逸らし、適度に見つめる。
・赤ちゃんを見ると首を傾けるのは敵じゃないよアピール。
・握手をすると嘘をつく人間が半分に減る。
第3章
・「不安を呼び覚ますこと」は人の興味を惹く。
・「これは誰にも言わないで」と言うと人は耳をかたむける
・「〜だけ?それとも〜も?」を用いることで商品の売上が倍増する。
・「チョコを食べたい?それとも。。」と聞かれると頭の中では「。。いらない!」と返事を思い浮かべ、それを
口を出す。
→「ノー」と思いながら「イエス」と言うのはストレスのため、大抵はノーと答える。質問のときに軽く首を縦に振ると成功率アップ。逆もしかり。
・2つの指示を組み合わせると、相手は言うことを聞く。
「どうぞ前に出てきてください」→「立ち上がって、どうぞ前に出てきてください」
→一度に2つの指示を与えられると、どちらの指示を先に断ればいいか分からなくなり、結局は両方の指示に従う。
「指示・〜して・指示」
・名前を初めに言うと、相手がしっかりと自分の話を聞いてくれるよう、注意を向けさせることになる。
・否定語は人間の潜在意識に伝わらないが、わざと否定語を用いることで、相手の考えをある方向に操ることができる。
「〜をするな。〜したい場合以外は。」
・なんでも否定してくる人には、はじめから否定の形で伝えると効果的。(「あなたはきっと映画に行く気がないでしょう 」「あなたはこの提案がきっと気に入らないでしょう」など)
・フォア教授による性格分析では、みんなに同じ内容の性格が書かれた結果を渡したが、大多数の生徒はあてはまると驚いた。
・人間は一人ひとり独立した個人で、自分独自の決断を下していると思いがちだが、それはほんの限られた範囲。多くの事柄が大半の人にあてはまる。
第4章
・骨折した人がイメージトレーニングで筋トレをしたところ、筋力の低下がほとんど見られなかった。
・単調な動きは、短時間やってみてしっくりこなければ、そこから距離を置いて冷静に分析するといい。
・嫌に記憶を思い出した時の対処
→モノクロか別の色でイメージ/記憶を絵のようにして遠くへ押しのけるか、その絵をさかさまにする/その場面を上から見下ろす/服装髪型など、不快だったものをすべて変える
第5章
・「72 時間以内」にとりかかる
→これ以上先延ばしにしたら、結局手付かずになる。
・過去や未来に意識を向けずに、今この瞬間を大切にする。
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マジシャンが心理学について説いた本。
どうやったら人の心が読めるか。かならずしもあてはまらない面もあるが、参考になる。ただ最後は退屈で読み飛ばした。
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広告を見て読みたくなり、図書館で予約してました。が、実際に読んだらイマイチ・・・
人を注意深く観察すればある程度のことが分かるようになるよ、的な話です。おそまつな事例が多く、説得力はあまりないですが。
広告が上手ですねー。私が見たときでさえ10万部突破って書いてあったからみんな広告で騙されてるのかも。そんな良書ではないと思う。
ジャンルで言ったらタレント本。海外の有名マジシャンが本を出したみたいな、日本で言ったらミスターマリック(古い?!)が出した本、程度の期待度で読んちょうどいい感じ。。
そんななかで少し気になったのは
視覚的イメージを思い浮かべるときは右上を
声や音を思い出すときは水平に右を
声や音を思い浮かべるときはまっすぐ左を
独り言を思うときは右下を
感覚や感情おもうときは左下を
見るということ。
自然と上記の目線(目の動き)になるというのはホント?!と思ったのでちょっと気にしてみようと思いました。。
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売れているので読んでみた。それほど大したことは書かれていなかった。
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コールドリーディングなどの方法だけでなく、エピソードなどが書かれている。それが、身近なところでイメージしやすく、話としても面白かった。
避けたほうがよい言葉→本来は;たぶん;でも;ほんとうのことをいうと;誰か;いつも、また
ってこれわたし全部口癖だった。
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手を握りあってるカップルがいたら、よくよくみると、優位に立っているほうの親指が、いつも一番上に置かれている。
信じるか信じないかは実際に見てみて。
一度に二つの指示を与えられると、相手はどちらの指示を先に断ればいいのかわからなくなり、結局は両方の指示に従ってしまう。
実際に試してみて。
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もともと関心のある分野だったので、サクサクと読み進めることができたよ。
日常で応用できることが記されているよ。
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トルステン・ハーフェナーの作品
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