- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763195920
感想・レビュー・書評
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著者は、無添加石けんを作り続け、EM石けんの生産にも乗り出したシャボン玉石けん社長。合成洗剤の販売で大儲けしていたにもかかわらず、合成洗剤の問題に悩み、石けんの使用によって自らの湿疹が治ったことも手伝って、無添加の石けんを作り始めたものの、業績の黒字化に18年間もかかったという苦労話が赤裸々に描かれている。
EMについては科学的根拠はほとんど触れられていないが、海の汚染が改善したなどの効果が多く紹介されている。
花王、ライオンの大手2社は、売上高の約8%(自動車や家電メーカーの6倍以上)を広告費に使っており、テレビはこの問題を取り上げることはできないらしい。
天然油脂からつくられた石けんの表記は、脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウム。濃度150ppmにおけるメダカの急性毒性実験では、洗濯用合成洗剤が5〜20分、台所用が15〜50分で全滅するが、石けんでは120分を過ぎても元気に動き回っていた。洗浄力は石けんより合成洗剤の方が弱く、補助剤で白くしている。食器用洗剤には補助剤は使われていないが、食器への残留を防ぐには5秒以上のすすぎが必要。
第2次世界大戦後に普及したABSは、発泡による下水処理問題や川魚の大量死が生じた。1965年頃、分解性の高いLASに切り替えられたが、洗浄力が弱いためリン酸塩などの補助剤が添加された。1979年の滋賀県条例で家庭用洗剤へのリン酸塩が禁止されたが、業務用洗剤では禁止されなかった。合成洗剤も禁止されなかったため、無リンの合成洗剤が使われ続けることになった。
有機物中の全炭素を測定するTOC法の測定では、石けんが1日で分解されるのに対し、AESは20日、POERは30日かかり、LASやPOEPでは30日経っても約50%残る。家庭から排出される有害化学物質の半分以上をLASとPOERが占める(環境省2002年)。
EM菌は有用微生物群(乳酸菌や酵母など)の略で、琉球大学の比嘉照夫教授が開発した。土壌改良資材として開発され、消臭や環境浄化の効果もある。※EM菌はニセ科学と主張する向きは多い。
※石けんは酸に出会うと中和されて洗浄力がなくなり、石けんカスを減らすためにもアルカリ剤(炭酸ソーダやケイ酸塩)を添加した方がよい。ただし、浴用などの化粧石けんでは、脱脂力が緩和されることが皮膚の保護に役立つ。EM菌は石けん製造の過程で全滅する。土壌肥料学会などはEM菌の効果について非常に疑わしいとの見解を示している(ニセ科学と石けんの諸問題</a>)
※連想した「えひめAI」は愛媛県産業技術研究所で開発された環境浄化微生物資材。「えひめAI-2」は家庭用に改良されたもので、納豆、ドライイースト、ヨーグルト等を発酵培養したもの。消臭、油汚れやぬめり取り、堆肥化促進などに効果がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
p27
毛根細胞が消滅すると、
もう二度と髪が生えてくる事はないんだー…
p32ハンドクリームにも…
p39不妊の引き金
---経営の軌跡---
p76合成洗剤の科学 柳沢文正
p80ハガキ付き粉石けんで反応を見る
p88複合汚染 有吉佐和子
新聞広告契約とタイミング
p111自社工場
p115見学
p119本の出版
p140逗子海岸の例
p157化学物質を分解する
チェルノブイリ原発事故の後処理にも使われた -
成分の良しあしはよくわからなかった~!
売れなかったけど、売れてきたという経緯だかは分かったかな。。
よくわからなかったから、ためしに石けん生活はじめてみます。 -
この本を読んで石けん生活を始めました!!
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しゃぼんだませっけんの開発と販売の苦難を乗り越えても、コンセプトにこだわった、森田社長をリスペクトします!
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なんか、環境、環境!って世間でもいってるけど、なにもできんから…こんぐらいなら、わたしでもできるよ!っておもうです。っていってるけれど、やっぱきっかけは辛い湿疹からです。
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9/1
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普段使っている市販の洗剤・シャンプー・複合せっけんがとても危険であることがよくわかります!
無添加石けんを広めるために人生をかけた社長さんの生き方に感動します。
さらに、汚染された環境を浄化するせっけんがあるとか!
必読です。