- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763196804
作品紹介・あらすじ
残業をやめれば、給料は増える。見えてる人には見えている、常識の「半歩先」の考え方。『採用の超プロが教えるできる人できない人』から3年、読者待望の「安田式・人生を劇的に変えるビジネスバイブル」。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
題の付け方が禁則的である。やってはいけないことを表している。もう少し、違った方法はなかったのか?と思えてしまう。解説している内容から、インパクトが強いものを表題としているようだ。
其々の本文の書いてある内容、考え方については、正論⇒極論になっていないか?
投資が必要であると説く。会社では福利厚生を充実させている→これは、社員に対する投資である。
・変化がなければ、行動、結果は変わらない。捨てること・本郷猛を鍛えてはいけない。(仮面ライダーに変身後に鍛える)
・高価なワイン。ものの背景にある文化を理解することが必要。
・常識を捨てること。似合うスーツ、他人に選んでもらう。 -
・「負け犬」に陥ってしまったビジネスは、さっさと撤退して、そのリソースを「問題児」に振り分けるか、新たなビジネスモデルを構築するために使わなければなりませんね。でも、人は止める時に勇気が要るのです。
《収入がアップするとは、「時給が上がる」ということです。同じ収入で倍の時間を働くと、時給は半分になってしまいます。今は、人と違う結果をだすためには、どうすればいいかについて、新しいやり方を考え、実行することが「勤勉」ということです。最も短い時間で成果を出すための工夫をすることが「努力」です。変化をし続けること、それが今の時代に求められる「勤勉さ」です。》
私は、勤勉さとは、労働という資源をより多く投入することだと勘違いしたまま働いて来てしまったかもしれません。いまさらですが、頭を切り替えなければ……^^;
《成功する人が千円札を拾わない理由。それは、彼らには、千円札よりもはるかに価値のあるものが見えているからなのです。千円札を拾う人は、千円を拾えば得をするという固定観念に動かされてしまっています。それは彼らが、拾った千円と拾わない0円とを比較しているからです。価値のある情報は「ひらめき」を生み、新しいビジネスや、自己の成長をもたらしてくれます。もっと大きな目で世の中を見渡し、自分の目線を億単位にまでに高められれば、千円札などは視界から消えてなくなってしまうのです。》
でも、千円札が落ちてたら拾っちゃいますよねぇ~。
2010年に読んだ本の再読。2006年に発行され『千円札は拾うな。』なんて、奇をてらったようなタイトルですが、12年後に当たる、今にフィットした経営方針を予言したかのよう内容です。
ビジネスモデルにも時代の潮流による流行り廃りがあり、限りあるリソースを最大限に活用して成功するためには、仮に成功し続けていたとしても、過去になりつつあるビジネスに見切りをつけないと、新しい波に乗るビジネスを切り拓いて行けないのかもしれません。アップルの変身は、典型的でしょうし、設備投資した企業は、工場を持て余していましたからね。 -
・収入がアップするとは、「時給が上がる」ということ。働く時間を増やして収入が増えたとしても「時給」は変化しない。
・今は、人と違う結果を出すためにはどうすればいいかについて、新しいやり方を考え、実行することが「勤勉」であり、最も短い時間で成果を出すための工夫をすることが「努力」である。
・頑張ってもどうにもならないと分かると、人はがむしゃらに頑張るのをやめ「頭を使う」ようになる。
そこで必要になるのが「考える時間」である。 -
目先のちょっとした得を「千円札」として、それではなくもう一つ先の大きな得を取る思考をせよ。それをケーススタディで説く。
-
拾ってはいけない理由はずばり目線が下に下がるため。
目先の利益にとらわれずに先にある大きな利益を出そう
その為にはどうしたらいいかといった内容でした。
・彼氏は彼女がいる人の中から選ぶ
・今の自分に合う服を着るのではなく、オシャレな服の方に自分をあわせていく
という事が参考になりました。 -
中小企業ブランディング支援のワイキューブ代表 安田さんの著書。
思わずどういうこと?と興味を惹かれるタイトルですよね。
目の前の千円札に固執するばかりに、すぐ横、またその先にある価値のあるモノに目がいかない。
見えている人には、足下の千円札ではなく、はるかに価値のあるその先の世界が見えている。という話。
『人が生きていく上で必要なのは、お金そのものではない。
必要なときに必要なお金を生み出すことのできる能力を身につけることである』
などといった「半歩先」見据える考え方を提唱されている一冊。
投資やリスクの考え方から、新しい彼氏の探し方まで、幅広く一歩先を見据えるための考え方が書かれている。
ある社員に、
「一千万円予算を取ったから、一年で飲み食いだけに使い切れ」という話が特に印象的で、
思わず、自分が飲み食いだけに1000万円を頂いたら、どれだけ上手く使い切ることができるか、と考えさせられました。
またもう一つ本書の中で、好きな言葉
『ビジネスは、頑張って努力して100mを9.5秒で走るより、まったく別の方法で100mを5秒で移動した者が勝つ世界なのだ』 -
本棚整理をしていたら、5年前に購入したこの本が本棚の奥から出てきた。
本書の著者である安田佳生氏の会社、㈱ワイキューブは2011年3月31日に負債40億円で民事再生法の適用を申請している。そのことを念頭に置きながら2006年1月に発行された本書を読み返してみた。
この会社は中小企業を対象とした経営戦略立案や人材・営業コンサルティング事業を展開していたのだが、なぜこの業種の企業が売上の3倍に匹敵する負債を抱えてしまったのだろうか。リーマンショック以後の経営不振で新規事業に大金をつぎ込んでしまったのか。製造業のように設備投資、部材仕入、在庫などを持たないコンサルティング会社が、本業のコンサルティング業務の不振だけでここまで負債が膨らむのだろうか。
著者が会社を潰してしまったことは残念だが、だからといって本書の中身が全て間違っているとは思われない。
新興企業が優秀な社員を集めて成長しようとすれば大企業と同じやり方では成功はおぼつかないし、経営者自身が著書を出して自分の考えを世の中に伝えることは有効な広告宣伝や採用活動にも繋がるだろう。
思うに、著者はビジネスのスタートアップや企業が上り調子の時にそれを加速させることに長けた経営者ではあったものの、リーマンショックや東日本大震災のような景気後退局面での撤退戦、戦線の縮小が不得手な経営者だったのではないだろうか。本書で述べられているような社員用のビリヤード付のバー等をマスコミで宣伝してしまったた手前、縮小路線に変更が出来なくなったのかもしれない。
景気や会社の成長曲線が上り調子の時に給与や福利厚生のレベルを引上げて会社を一気に拡大軌道に乗せることはマスコミにも社員にも好意的に受け取られるため苦労と感じずに遂行できるかもしれない。
しかし、一旦潮目が変った時の撤退戦となれば話は別だ。景気低迷の度合いにもよるが、社員の解雇、賃金引下げ、オフィス縮小を行う必要も出てくるだろう。今までの成長路線に慣れた社員には失望感を与え、経営者の経営能力や個人の人格までが非難の目で見られることを覚悟しなければならない。またそうした中でも残留した社員の士気を維持していかなければならないのだ。
処分するつもりの古本群の中から突然出て来た本書だが、5年前よりもより多くの考える切っ掛けを与えてくれた事が実に拾い物であった。