- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763199775
感想・レビュー・書評
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◆「考える」ということ
小学校の教室を舞台にした教育本であるが、教員に限らず、物事を教える機会を持つビジネスパーソンや、子育てに苦慮する親に対しても、頭の靄を晴らすエッセンスが詰まった指南本といえる。 目から鱗のヒントが具体的に平易な文章で書かれていることが特長。このあたりにも、「読者に教える(伝える)」という教育に対する著者なりの哲学を垣間見ることができる。 ノートに書き記したノウハウは数多くあるが中でも印象的なフレーズを記します。 どれも深いです。
・何を教えないか
・教え惜しみという技術
・わざと間違え、指摘させる
・挑発の授業、揺さぶりの授業
・1つの既知がたくさんの未知を生む詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本は、教育者にはお勧めの一冊だ。述べられていることは、当たり前かもしれないが、このことに気づいている人はその半分ぐらいであろう。教えるには、「長く調べて短く伝えよ」や「『分かったつもり』を『分かる』へ」という言葉には納得がいく。また、すべてを教えはしないものの、教育には「教え惜しみ」にも限界があり、その程度が大切であり、自ら気付いたかのように誘導する技術も必須である。多くを学べる本んである。
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人に何かを教える立場に立った時、その難しさと自分の力不足に嘆いたことがある人も多いのではないでしょうか。こんなに頑張っているのにどうして分かってくれないのか、どうしてやる気をだしてくれないのか…。
著者は元小学校教師で、教育界ではカリスマ的な存在として知られています。著者の信条は、子どもたちを「追及の鬼」に育てることであり、今その重要性が盛んに叫ばれている「自ら考え、行動する」ことができる子どもたちを数多く輩出してきました。
この本には、そんな著者が今まで研究に研究を重ねて編み出した、教えることの極意がたくさん詰まっています。教師だけでなく一般の社会人の方が読まれることも想定して書かれているため、自分の仕事に生かせることも多いはず。
「教える」ということは、ただ知識を伝達することではないのだ、という当たり前のことを改めて考えさせられ、指導者としての心構えを学ぶことができます。
また、具体的な例が豊富に挙げられているので、すぐに実践できることも多いです。
著者が「教え上手」なため、とても読みやすく分かりやすい本ですよ!ぜひご一読を…。(羽田) -
残念すぎます。
有田先生の本は大好きです。
でも,この本は
・今までの著書の内容を広く書いてあります
・一般企業に向けたメッセージが弱々しいです
教師に向けた本は名著ぞろいの先生ですが,
この本は,広義の「教え方」について書かれた本とは言いがたいです。 -
大切なことは教え惜しんで子どもに「追求したい」という子持ちを持たせること。
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学ぶ場を提供するPDCA
教えの三部構成 導入→本論→結び
相手の学びスタイル・対人スタイルに合わせて教える。 -
(K) 筆者の長年にわたる教師としての経験から編み出した教育法について綴った本。あたりまえと言えばその通りなのだが、人が成長するプロセスは小学生であろうと大人であろうと同じであるところに着目して書かれているところが面白い。実例を交えながら解説していること、そして小学生を教えることを対象にして大人への応用をしていることなど、リアリティのある内容となっていて、教えるということがどういうことなのかがわかりやすい構成になっている。
本書に育成の一般論を求めてはいけない。多くを得ようとすると空振りに終わるが、一つでも良いから新しい視点が得られれば良いと割り切って読むには面白い本だ。