経済学を知らずに医療ができるか!? 医療従事者のための医療経済学入門

著者 :
  • 金芳堂
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784765318341

感想・レビュー・書評

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  • 医療経済に関する良書。東大の康永先生の本。

    基礎編2章では医療介護制度の基礎知識に関して解説されている。
    米国のような低福祉、低負担が必ずしも正解ではないが、日本は中福祉、低負担でアンバランスである。
    米国の包括支払い方式では、在院日数短縮のインセンティブが強く働き、実際再入院率の増加が起こった。
    介護保険サービスの概要についても解説されている。

    応用編5章では医療の無駄に関して解説されている。
    日本は他国と比べて多くのCTやMRIを抱えているものの稼働率が低く集約化が必要。
    過剰な治療、過剰な薬剤に加えて病院が多すぎる問題についても触れている。在院日数短縮だけでは医療費削減に繋がらない。病床数の減少がセットで必要である。それはDPCにおいて空床回避行動が起こるためである。

    この2章だけでも学びが多かった。

  • 医療政策を経済学の観点で見る本。前提となる経済学の主要な考え方と医療政策の基本を簡潔に説明するところから始まっており、全体的にポイントが端的にまとまっていて読みやすい。様々な領域に触れられているし具体例も交えられていてわかりやすい。医療的最適性と経済的最適性の乖離。医療費が増大するのは医療技術の進歩によるところが大きい。保険収載されているからと言ってエビデンスがあるとは限らない。患者が望むからとか他に手段がないからとかは理由にならない。確かになるほどと思わせてくれる部分が多い。

  • 読みやすく、導入にとても役立った本

  • 姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→
    http://library.koutoku.ac.jp/CARINOPACLINK.HTM?IS=9784765318341

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50249832

  • イワケンの本棚から。タイトルからしてなかなかに挑戦的で、語り起こしもそこから予想される感じで幕が開く。ただそれは、危機的現状に対する真摯な思いがなせる業であって、読み進めるうち、全く気にならなくなる。ユウさんの医療経済学本と根本的な方向性は同一だし、特に違和感を感じる主張もなく、いちいち納得しながら、まだまだニッチなこの分野の勉強が進められた。応用編については、機に応じて読み返す必要もありそう。

  • 自院経営立て直しのために手に取ったが大局観でガツンとやられた。地域医療構想、地域包括ケアに関わる人必読の一冊。何でもお上のせいにしちゃダメだな。

  • 【医学部図書館リクエスト購入図書】
    ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC01689151

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著者プロフィール

康永 秀生(東京大学大学院医学系研究科教授)

「2023年 『目の前の患者からはじまる臨床研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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