破断の時代 ― 20世紀の文化と社会

  • 慶應義塾大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766422009

作品紹介・あらすじ

▼遺作

20世紀の偉大な歴史家、ホブズボーム。
資本主義社会の矛盾に鋭い眼を向け、
社会変革の可能性を生涯追い続けた彼は、
最期、私たちに、いかなる言葉を遺したのか

本書は、1964年から逝去する2012年までの約50年の間におこなわれた講演原稿をもとに、ホブズボーム自身が手に入れ、1冊に編みこんだ遺作である。

ホブズボームは、歴史家として、これまでも社会的現実と芸術の間に横たわる奇妙な絡まりについて筆をとってきたが、本書では、特に彼自身の文化的背景となっている中央ヨーロッパのドイツ語圏をとりあげ、19世紀に勃興した資本主義産業化のもとで生まれた「ブルジョワ(高級)」な社会と芸術が、第1次世界大戦を契機として、いかに破壊されていったかを述べる。ブルジョワ「近代」の価値観とはなんだったのか、それに絡みつく「芸術」の概念はどのように変容したのか。

「二重革命の時代」「資本の時代」「帝国の時代」「極端な時代」、そして、破断の時代――。

ホブズボームが、最後に読者に伝えたかった「20世紀」とは何か。

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著者プロフィール

イギリスの歴史家。1917年エジプトのアレキサンドリアでユダヤ人の家庭に生まれ、幼年時代をオーストリアのウィーンやドイツのベルリンで過ごした。ドイツでヒトラーが政権を掌握したことにより、1933年に渡英。ケンブリッジ大学で学び、第二次世界大戦後、ロンドン大学バークベック・コレッジで教鞭をとりつつ、社会主義知識人としてさまざまな活動を行った。2012年10月、ロンドンで死去。多数の著作があるが、特に18世紀末以降の歴史を扱った4部作、『市民革命と産業革命 ―― 二重革命の時代』(岩波書店、1968年)、『資本の時代 1848-1875』(みすず書房、1981-82年)、『帝国の時代 1875-1914』(みすず書房、1993、98年)、『20世紀の歴史 ―― 極端な時代』(三省堂、1996年)がよく知られている。これらで提唱した「長い19世紀」(フランス革命から第一次世界大戦まで)、「短い20世紀」(第一次世界大戦から冷戦終結まで)という時代区分や、編著『創られた伝統』(紀伊国屋書店、1992年)での「伝統の創造」論などは、近現代史研究に大きな影響をおよぼした。


「2015年 『破断の時代 ― 20世紀の文化と社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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