ドイツ憲法の道程

  • 慶應義塾大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766427967

作品紹介・あらすじ

▼基本法の基本たる所以は何か? 
▼隆盛期を迎えたドイツ憲法学の重要基本問題を読み解く研究書。
▼その発展の変遷と根本原理・原則を解明する。

前書『憲法の優位』では収録できなかったヴァール教授の基本権解釈論を含めて,前書とは別の観点から,教授の著作を精選して収集。
本書の縦軸となるのは,ドイツ基本法(Grundgesetz)という憲法がたどった「発展の道(Entwicklungspfad)」である。

憲法典は制定当初は様々な発展の可能性に開かれているが,憲法を実現する制度の充実度やそれを担保する機関の力の強さ,ひいては国民意識といった法外的要因により,徐々にその可能性が縮減され,現在の憲法の姿へと形づくられる。

基本法は,規範性と実効性の高い憲法として知られるが,それがどのようにしてその地位を獲得したのかについては,ドイツ憲法研究が盛んな日本においても意外と知られていない。 

現在の基本法は一日にして成るものではなかった。その過程にはさまざまな困難があり,広く妥当する強い基本法のための判例法の展開があった。本書を読むと,「強い」憲法を育てるための特効薬はなく,法制度はもちろん,各アクターの憲法への意思と取り組みが重要であることが分かるだろう。

その道のりには,日本で憲法裁判権を有する裁判所やその裁判官,政治を担う政治家,主権を持つ市民,憲法政治を監視するメディア,憲法解釈を論じる研究者に是非知っていてほしい出来事や理論が詰め込まれている。

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  • 東2法経図・6F開架:323.34A/W14d//K

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著者プロフィール

1941年生まれ。1969年にハイデルベルク大学より法学博士号を、1976年にビーレフェルト大学より教授資格を授与される。ボン大学教授を経て、1978年より2006年までフライブルク大学公法学講座教授。1998年より99年までベルリン高等研究所(Wissenschaftskolleg zu Berlin)研究員を兼務。1998年以降、日独憲法学シンポジウムをドイツ側代表者として定期的に主催。

「2022年 『ドイツ憲法の道程』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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