- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766785449
感想・レビュー・書評
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老子の説く真理を解説している。
私は四書の大学に老子の批判が書いてあり、批判にはどういった意図があるのか気になり、この著を読むこととした。
感想としては、大学のいう通り「老子の説明は遠まわしで回りくどいと」いう印象。
ただ、この人の感想を読んではあまり良くない。確かにその感想は分からなくもないが、彼の老子に対する固定観念を押し付けられるように感じる。
老子は「子」とついている地点で敬称で呼んでいるはずだが、様づけに「例えば、日本で言えば天皇陛下様とこの人は呼ぶのであろうか」と思った次第である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東久留米Lib
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『老子』の81章についてそれぞれ、「原文」、「独自の訳」、著者の「感想」が記載されている。
「独自の訳」は本当に著者独自の意訳に近く、学者の訳とは一線を画している。
特に「道(タオ)」の解釈について、著者は「人の心」と訳し、内在神、つまり宇宙が人の心の中に存在していることに言及している。
他の解釈も、老子の言葉と著者の考えが上手くマッチングして、心にストンと落ちる。
話しが哲学だけに止まらず、物理学、生命科学、経済、金融工学等にまで及ぶのがおもしろい。
著者があとがきで書いているように、人間のサガ(性)は2500年前から全く進歩していない。
人間にとって本当に大切なものも、古来より変わってはいない。
だからこそ、人類の叡智である『老子』を今、知ることには意味がある。
一度、読んだだけではもったいない、座右においておき、20年後30年後にも何度も読み返したい一冊。
以下、抜粋。
「先に結果を思わないのが極意」
「水のような生き方は最強です」
「足るを知れ」
「空を知る者は、「成す」ことができます」
「物事を追求したあとに残るモノを、先に想像すること」
「他人からの評価を気にすると、間違った選択をしてしまいます」
「難しいことよりも愛情が大切です」
「生かされていることに感謝できれば、すべてはOK」
「自分なりで大丈夫ですよ」
「大いなる無名の功労者」
「自分に宿る「一つなる存在」に気づくこと」
「日常生活=宇宙原理」
「未完こそが完成して「いる」」
「それでよいのだ」
「味がないことを味わう」
「預かっているだけなのです」
「悲しみを持つ人間は強くなれます」
「弱くても大丈夫なのです」
「恩は貸したままがよいのです」 -
先人の教えは時代を超える事を実感。謙虚に生きる大切さ、人間として何が正しい生き方なのかを考えさせられる。
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