サッカー止める蹴る解剖図鑑

著者 :
  • エクスナレッジ
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784767828367

作品紹介・あらすじ

徹底的に“技術の可視化"にこだわった
サッカー「止める・蹴る」の教科書

元日本代表・風間八宏がサッカーに必要な真の技術を徹底解剖

サッカーにおいて最も大事な要素である「(ボールを正確に)止める・蹴る」の技術。近年、その重要性が広く再認識されてきましたが、これまで理論立てて解説された教科書はなく、未だ多くの選手、指導者が感覚だけで実践しているのが実情ではないかと思います。逆に言うと伸びしろがまだまだあるとも言えます。

そこで本書では、川崎フロンターレ、名古屋グランパスでプロ選手の技術を劇的に向上させ、独特の言葉と理論で技術指導の第一人者として知られる風間八宏氏とともに「技術の可視化」に挑戦しました。足のどの部分でボールのどこを触れば、正確にボールを止めたり、蹴ったりできるのか。ボールを正確に扱う方法とコツを徹底解剖しました。

「止める・蹴る」を極めることができれば、サッカーはもっと楽しく、強くなる。そんな信念を詰め込んだ本書をぜひご一読いただければ幸いです。

【本書のポイント】
◎「止める」「蹴る」「運ぶ」のポイントをイラストで図解
◎史上初! 裸足の絵だから伝わるボールを正確に扱うコツ
◎最高技術の結晶メッシの「止める・蹴る・運ぶ」を解剖

【目次】
CHAPTER1 止める
インサイド/アウトサイド/止めてターン/浮き球
CHAPTER2 蹴る
インサイド/インステップ/インフロント/アウトサイド/ロングボール/ボレーキック
CHAPTER3 運ぶ
真っ直ぐ運ぶ/相手を抜く/3人を仕留める/ひとり時間差/足首返し/隠し球/瞬間ターン
CHAPTER4 パス
重心を見る/矢印を見る/相手を外す
CHAPTER5 メッシ解剖図鑑
メッシの「止める」/メッシの「運ぶ」/メッシの「パス」/メッシの「シュート」

著者からのメッセージ
「今回、この本を作るにあたって、足の感覚を可視化することに挑戦しました。自分でも久しぶりに裸足でボールを触りましたが、懐かしい感触とともに、忘れていた繊細なボールタッチを思い出しました。足の『甲』で感じるのではなく、『甲のどこ』で感じるのか。『指』で感じるのではなく、『指のどこ』で感じるのか。その点でボールのどこをどう触るとボールは思った通りに動くのか。
どれだけこだわれるか、どれだけ自分で求めることができるか、そして自分の体とともにどれだけ楽しめるか。自分の可能性にチャレンジしてみてください。まだあなたの中に隠している、隠れている技術と発想力がきっと見つかるはずです」(風間八宏)

感想・レビュー・書評

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  • 私は完全なるサッカー素人です。
    子供の頃、校庭で皆でサッカーゲームを楽しんだり、
    代表戦をテレビで観戦するくらいです。
    なので、この本の是非や価値について、
    語れるような立場にありません。

    ただ、この本を読んで、「サッカー」に対する考え方が180度変わりました。
    まず、ボールを止めること。
    それも、ピタッと止める。
    本を読んでも、その意味が理解できませんでした。
    まず、そんなことができるのか?と。
    素人の自分は、パスが来たら、ボールはピタッとは止まらず、
    コロコロ転がるものでした。
    そして、自分の足の届く範囲に転がれば、上手なトラップで、
    明後日の方向にボールが行ってしまえば、下手くそなトラップ。
    そんな認識でした。

    ところが、この本ではボールはピタッと止めるものだ、と。
    それも、次の動作がすぐ行える位置で、ピタッと止めるんだと。
    ボールが止まらないと、前を向く時間がコンマ何秒か遅れ、
    その蓄積でチームのプレースピードが遅れていくと。
    完全に目からウロコでした。。
    サッカーってロジカルな競技だったんですね。。

    サッカーをやっている人にとっては、
    当たり前のことなのかもしれませんが、
    素人にとってはとても面白い本でした。
    Youtubeで「ボールがピタッと止まる」とはどういうことなのか、
    確認してさらに驚愕です。
    プロってすごいな。。

  • 面白い。
    サッカーの一つ一つのプレーの捉え方が変わる。
    視点が変わる。
    やってみたいと思える。
    分析するってこういうことなんだろうなぁ。

  • どうして手と足が同じように使えないのか?
    手は握れるのに足だと握れないのか?
    足の感覚にはセンターがあり、研ぎ澄まされていくと頭がもっとできることを教えてくれる。
    この本を作るにあたり、足の感覚を可視化することに挑戦した。「足の甲」で感じるのではなく、「甲のどこ」で感じるのか。「指」で感じるのではなく、「指のどこ」で感じるのか。
    その点でボールのどこをどう触るとボールは思った通りに動くのか。それはやればやるほど確実に自分の感覚は磨かれ、技術に表れてくる。
    その技術の正確性が時間・場所・敵と自分との関係を決める。
    そして何より選択肢の量と判断の早さを生み、自分の頭がさらに高い技術を望んでいく。
    この繰り返しが試合のための「武器」を作り出す。
    技術はいつでも頭の中にある。
    まだあなたの中に隠している、隠れている技術と発想力を見つけ、自身の「絶対」を作ってください。

    サッカーにおいて大切なのは本書にある通り、「止める」「蹴る」「運ぶ」の3つである。



    ✔️「止める」とはさなわちボールを静止させることである。
    止まってように見えてピタッと止めることができないケースは多い。それは止めるではなく「運ぶ」である。
    「止める」ことで次のプレーがスムーズ(最も速く)にできるようになる。動いているより止まっている方が蹴りやすく、止まっていればボールから目を離し周囲の状況をしっかり見ることができる。
    パスを受ける味方はそのタイミングでマークを外せばフリーでパスを受けられる。
    ボールを止めきれていない、顔が上がっていない状態では良いパスが出てくる可能性は低い。
    2回、3回もボールを触ってコントロールしていると次のプレーが遅くなるだけでなく味方がいつパスがくるのかわかりにくくなる。

    アウトサイドで「止める」場合は小指の付け根でボールの上部を触る。
    相手に後ろからマークをされている場合アウトサイドで止めると相手から遠い場所で止められる利点がある。
    また相手に体を預けて止めるのはあまりおすすめできない。
    なぜなら、止めたあとにボールを動かせるコースが限定されてしまうためである。
    ''背後に相手がいても自然体でボールを受けた方がいいと思う"

    ボールを止めるとき意識するのは「点」である。
    足のどこでボールを触ってもいいが、ボールの中心より上を親指の付け根あたりにある少し出っ張った骨あたりで触ると安定感がある。
    下を触るとボールは上にいき、中心を触るとボールは反発する。



    ✔️「蹴る」とは足のどこでボールの「点」を蹴ればいいのか。
    一番大切なことはボールの中心を蹴ること。

    ・インサイド
    反発力のある「くるぶしの下」「カカト」に近い部分を使う。
    よりパワーが伝わり小さいモーションでより速いパスが出せる。

    ・インステップ
    人差し指の根元に当てる。
    ひざの振りだけでボールを蹴ることはできるが、パワーを最大限に乗せるには足を大きく使えた方が有利である。
    そのために上体の使い方が大切。
    蹴り方を見つけるために、立ち足を動かさずボールを下において蹴ってみること。「中心を捉えない」と10メートル飛ばすのは難しいです。
    それだけでなく、「足のどこに当てる」「立ち足をどの程度ボールから離した方がいいのか」「足を大きく振るには立ち足はどこなのか」「上半身をどう使うと力が無駄なく伝わるか」自分のキックの形を探すのに非常に役に立つ。

    ・インフロント
    親指の付け根でボールの中心を蹴る。
    蹴りかたは基本的にインステップと同じである。

    ・ロングボール
    ボールを浮かせるためには中心より下を蹴る。
    立ち足の位置やフォームは真っ直ぐ蹴るときと同じ。ただ下を蹴ればいい。
    それが最もパワーを伝えられる足の振り方ができる。

    ・ボレーキック
    浮いているボールを蹴るボレーキックはボールを上に蹴りあげないのがポイント。
    ボールの中心、あるいは少し下を捉えるといいでしょう。
    そして蹴るとき足を地面と平行に振ること。少し体を倒して調整するといい。



    ✔️「運ぶ」とは基本的に最短距離を最速で進むこと。

    ドリブルで相手を抜くときに重要なのは相手の「重心」である。その逆をとり続ければいいが、ボールばかり見てしまいがちである。

    ・真っ直ぐ運ぶ
    体にボールがついてくるようにする。
    ボールは親指と人差し指の間の点で触ることが多い。

    ・相手を抜く
    ドリブルで相手と対面したときに見るのはヒザである。
    相手がどちらに動こうとしているかは、相手のヒザが教えてくれる。それを見てボールを動かせば相手はすぐに足を出すことができない。
    「体重がかかっている足の逆にドリブルする」



    ✔️パスを通すためには味方ではなく、相手の矢印を見なければならない。その上で出し手と受け手の「いつ」を合わせればどんなにスペースがなくてもパスは通る。

    パスは「運ぶ」と同様に相手のヒザを見る。
    「いつ」パスを出すかの判断はボールが味方から自分へ届くまでの間に決定する。
    そして出し手とうけての意図を一致させるポイントは「味方がトラップをした瞬間」である。
    また味方はDFの背後に潜んでいればいい。
    DFは必ずボールが蹴られる瞬間ボールを見るので、その瞬間に動けば必ずフリーになる。

  • 別視点から見れるから面白い
    サッカー(スポーツ)は何よりも経験値が大切だけど
    客観的に見るって言うのはすごい大切なんだなーって感じた
    あとメッシの凄さに改めて気づいた
    経験だけでは得られない 知識や視点、考え方があってサッカーしてる身としては割と為になった

  • 背ラベル:783.4-カ

  • もっと詳しく知りたかった、
    まあからだをうごかすしかないか。。。

    風間さんの似顔絵がにてておもしろかった(笑)

  • 今やJリーグで頭一つ抜けた存在の川崎チームの礎である「止める・蹴る」の基本を丁寧に解説。誰にでも理解できるし実践できるはずなのに、ああそれなのにボールが収まらない、ちゃんと蹴れない選手が後を立たないのはどうして?

  • あまり言語化されてこなかった、止める、蹴る、運ぶといった超基本的スキルについて書かれた本。
    サッカーに本気で取り組みたい人は必読ですね。
    ただ、文量は軽めな反面、値段は普通。

  • この本の中で強調されている「止める」を意識してキックをしたら、インサイドキックをはじめ各種キックの精度があがったような気がします。
    でも、自己満足かもしれません。
    とにかく、機会があれば実践してみたいです。

  • 風間さんがあのまま名古屋グランパスの監督だったら、今頃名古屋グランパスはどんなチームになっていただろうか?

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著者プロフィール

1961年10月16日、静岡県生まれ。清水商業高校時代に日本ユース代表として79年のワールドユースに出場。筑波大学在学時に日本代表に選出される。卒業後、ドイツのレバークーゼン、レムシャイトなどで5年間プレーし、89年にマツダ(現サンフレッチェ広島)に加入。日本人選手Jリーグ初ゴールを記録。1stステージ優勝にも貢献。97年に引退後は桐蔭横浜大学サッカー部、筑波大学蹴球部、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの監督を歴任。サッカークラブ「トラウムトレーニング」の代表を務めるなど、独特の技術論とメソッドでサッカー選手が楽しく伸びる指導に心血を注ぐ。2021年よりセレッソ大阪アカデミーの技術委員長を務める。

「2022年 『サッカー外す解剖図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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