- Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
- / ISBN・EAN: 9784767829616
作品紹介・あらすじ
姫君はネコで殿方はイヌで……
これ一冊で源氏物語のあらすじと
平安人の暮らしとキモチがマルわかり
『源氏物語』全54帖を徹底解剖!
物語の全体像を分かりやすく解説するのはもちろんのこと、
当時の皇族・貴族の暮らし、風習、文化、信仰などについても
詳しく紹介しています。
物語の中では熾烈な権力闘争が繰り広げられており、
当時の社会情勢と比較しつつ歴史も学べるようになっています。
誌面では各帖の代表的な絵巻などをイラスト化し、
その魅力も紹介しています。
これを読めばその後の日本美術に影響を与えた場面やアイテム、
表現方法などもばっちり分かります。
『源氏物語』を描いた源氏絵は、江戸時代には皇女・女三の宮が
遊女に見立てられるなど、
元絵からギャップがあるほど面白いとされてきました。
本書でも人気イラストレーターの伊藤ハムスターさんによって、
登場人物を擬猫化・擬犬化してユーモラスに描いていただきました。
令和時代の源氏絵として、こちらも必見です。
■章構成
巻頭1:キャラで分かる! 『源氏物語』
巻頭2:データで分かる! 『源氏物語』
巻頭3:『源氏物語』で「日本美術」が分かる
第一部:若かりし光源氏(1桐壺~33藤裏葉)
第二部:老いを迎える光源氏(34若菜上~41幻)
第三部:光源氏の子孫たち(42匂宮~54夢浮橋)
感想・レビュー・書評
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あらすじ、登場人物、源氏絵、エピソードや当時の常識・風習・文化などの図解、深堀トピック。
1帖ずつ、豊富な絵図で解説した本。
おもしろかった。
絵や図が多いのでわかりやすく、それでいて内容は基本から深堀まで幅広く、読みごたえがある。
服装の図解と、それぞれのTPO。
当時の結婚の手順とは、どのようなものだったのか?
作中に出てくる地名の、位置関係とは?
古文を読むときの基本から、改めて体系づけられた知識まで幅広く、薄めの本ながら、内容は濃かった。
古文が苦手だったり、これから古文の世界に触れたりする子どもにもぴったり。
人物の顔が動物化されているのには、最初違和感があったが、だんだん味が出てきた。
『源氏物語』を3部に分けた時の、それぞれの人物相関図も、見やすかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
源氏物語の関連書籍。「解剖図鑑」というだけあって、扱っているトピックが多く、表紙のライトな雰囲気に反して内容はつまっています。とはいえなるべく親しみやすくなるよう気を配ってもいて、例えばイラストを豊富に収録していたり、作中に登場する男性はわんこに、女性はにゃんこになって描かれているので、あざとい……と思いつつやっぱり見ていて癒されました。大体2ページ単位でひとつの帖を扱っているため体裁として見やすく、気になる帖も探しやすい。天皇の配偶者に序列があったことをわかりやすく書いていたり、【若菜】で行われた「算賀」がどういったものなのか書かれていたり、当時の貴族社会における風習、文化、生活に関する記述がかなり多く、その点でより詳細に『源氏物語』を知るきっかけとなると思います。
ただ、少ないページで情報量を詰め込み過ぎなうえ、かなり専門的なことを書いてる部分もあり、『源氏物語』を読んでいないとよくわからない、というか興味を持ちにくい気もするな。『源氏物語』の徹底解剖というよりかは、当時の風習や権力闘争の部分に重きを置いた本なので、そこに興味がある人用の本という印象。なのでとりあえずパラパラめくって源氏物語のことを大掴みしたら、源氏物語に挑戦、その後にじっくり読むなんて読み方をするといいかもしれません。 -
表紙はかわいい絵柄で、女君は猫、男君は犬で描かれたポップな印象から、源氏物語をこれから読みたいと思ってる人への解説書かなあと思ってしまったのですが
ぜんぜんガチ勢向けのコアな内容でした
源氏物語53全帖の解説に留まらず、当時の風俗、宮中行事、官位の解説、源氏物語を題材にした絵画の観賞法や紫式部本人の歴史まで解説された内容で、でも収録された絵はとっても可愛い…ギャップがとても面白い本です
でも、源氏物語にある程度慣れてる人、自分の中の源氏物語像がある人でないと、読むのはかなり大変かも知れない
絵はかわいいのに、内容の骨太さのギャップが魅力的な解説書です -
第二部までは読んでいるものの、すっかり忘れて抜け落ちてしまっているところもあるので復習と予習をかねて。
伊藤ハムスターさんの愛嬌たっぷりのイラストが可愛い。
私はやっぱり六条御息所と玉鬘が好きだなぁ。あとは宇治十帖の浮舟も薄幸のヒロインという感じがして読むのが楽しみ。 -
今年の大河ドラマ「光る君へ」放映に向け、ここ二年ほどでびっくりするほど充実してきた源氏物語&紫式部関連出版物のなかから、気になるものひとつ、つい買ってしまった。
テキストとイラストのみのシンプルな二色刷り、全54帖について基本的に1帖見開き1ページ(若菜上下、夕霧、総角、宿木、浮舟の各帖は見開き2ページ)で、あらすじ+主要登場人物+読みどころ解説、解剖(当時の風俗や歴史などの図解)やトピックス(深堀り情報)などがまとまっている。源氏絵や源氏香などのおたのしみも。源氏物語に特化した国語便覧という感じで、後ろに索引もついているので必要なときに必要なところを読んだり、気ままに気になるページを読んだりできる。
折込で「紫式部解剖図鑑(期間限定小冊子)」もついてきた。今回の大河ドラマの登場人物で百人一首にとられている和歌の紹介もあってありがたい(高階貴子=儀同三司母あたりは言われないと気づかない)。 -
源氏物語の内容、伏線、背景が分かりやすく解説されている。
源氏物語絵画の観賞ポイントが簡潔にあるところが良かった。
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この本を側において本編を読み進めてます!
話の筋を追うだけでなく図や絵を使って
当時の生活や文化など作品に必要な背景も
説明されているのでぐっと臨場感が増します! -
イラストが可愛らしく、図解も分かりやすい。源氏物語とともに平安貴族の生活や価値観なども学べる本。
源氏物語は登場人物が多く、家族関係が複雑で混乱しがちである。しかし本書は姫君は猫、殿方は犬に変換されており血縁関係で猫種、犬種が表現されている。
そのため、例えば弘徽殿大后(桐壺帝妃)と朧月夜が姉妹だと一目で分かる。さらに弘徽殿女御(冷泉帝妃、頭中将娘)がこの二人と血縁者であることが毛並みと目付きで判別することができる。
9葵で六条御息所の車は網代車。19薄雲の光源氏と42匂宮の匂宮と薫の車は檳榔毛車だと思うのだが、16関屋での光源氏と空蝉の車は何車だろう?
同じ車種に見えるけれど、空蝉が檳榔毛車に乗るとは思えないし ...? -
源氏物語関連の本は何冊か読んでいるが、この本は分かりやすく、コラムもあったりして本当に面白かった。
源氏物語を読んだ後に読むとより楽しめたのでおすすめ。
後絵が可愛い。文字の人物相関図より面白いし、下手に人物で絵を描かれるより分かりやすい。 -
何よりも、かわいい。
今回はサラッと目を通すレベルだったけど。
次はじっくり読もう。
そして、いざ『源氏物語』!!