地球を救うスーパーヒーロー生き物図鑑

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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784767830575

作品紹介・あらすじ

異常気象や未知の感染症から地球を救ってくれるのは、
生き物たちのスゴ技から生まれた新しい技術!

何万年もの間、自然界で上手に共生してきた
動物や昆虫や植物や細菌たちのすごい生態をお手本にすれば、
すべての生き物にとって暮らしやすい社会をつくることができます。
今、地球が抱えるさまざまな問題を解決するヒントになった、
生き物たちのスゴ技を紹介します!
研究真っ只中の未来の技術もたくさん登場します。

◎Chapter1 地球温暖化を救う生き物
異常気象をまねく地球温暖化を食い止めるには、二酸化炭素を出さない
新しいエネルギーの開発や、使用するエネルギーを減らす省エネ技術が必要になります。
そんな新しい技術のお手本になる生き物が登場します!

◎Chapter2 未来のロボットやセンサーのお手本になる生き物
自然界の生き物がもつ超高度なセンサーや、ヒトにはできないさまざまな動きは、
最新のセンサーやロボットのお手本になっています。
生き物たちのスゴ技からどんな最新技術が生まれるのか、ワクワクすること間違いなし!

◎Chapter3 快適な住まいやまちづくりのヒントになる生き物
災害や人口減少などの変化にも柔軟に対応できるまちとは、どんなまちでしょうか?
 さまざまな生き物がバランスをとりながら共生する自然界には、
まちづくりのお手本であふれています。生き物たちの豊かな社会をのぞいてみましょう!

◎Chapter4 地球にやさしい豊かな暮らしのお手本になる生き物
ぬれない傘や色あせないカラフルな糸、自然に修復するコンクリートなど、
生活をより豊かで便利にする技術を紹介します!自然界の生き物をお手本にしているので、
環境にも優しい技術です。

◎Chapter5 これからのヘルスケアを助けてくれる生き物
どんなに医療が進歩しても、病気やけがをゼロにすることはできません。
そこで、病気になっても元気な心で過ごせる工夫が求められています。
そんな新しいヘルスケアのヒントになる自然界の生き物を紹介します!

感想・レビュー・書評

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  • 子ども向けの本だけれど、なかなか内容のあるびっくりするような本、というか感心した。科学者や技術者たちの探求は凄いなあ。生き物たちの凄い仕組みを人間の技術に見事に転換している。
    ・アカゲラが凄い速さで木をつついているのを見て、振動で大変なことにならないのかと思っていたが、なんと頭の中をぐるっと回っている長い舌で振動を守ってるなんてね。それを登山用ハンマーに応用している!
    ・ホオジロザメの肌はリブレット構造といって溝になっている。それを飛行機に応用した。
    ・カワセの流線形は新幹線500系の形に応用された。
    ・ミナミハコフグの骨格は車の構造に応用されている。
    ・フクロウの羽のギザギザは音を立てない仕組みになっている。新幹線のパンタグラフに応用。
    ・オオハクチョウのV字編隊では後ろに起こる上昇気流で、後ろの鳥たちは眠ったまま飛んでいける。もちろんジェット機の編隊に応用されている。鳥の羽の先っぽが上に上がっているのも取り入れている。
    ・ヤマナメクジのねばねばは、太陽光パネルの雪を取り除く透明ポリマーに応用されている。そこからにじみ出る油で雪を解かすのだ。
    ・ヒマワリの種のフィボナッツ数列による効率的な配列は、太陽光発電ミラーの配列に生かされている。
    ・シマヘビのように動く災害ロボット。
    ・ニッポンマイマイの殻の溝には水の膜ができて、汚れにくく汚れが落ちやすい。勿論タイルに応用。
    ・フナクイムシはトンネル工事のシールド工法に生かされている。
    ・オオガハスの葉には微細な突起があって空気をまとってクッションになり水を弾く。濡れない傘、ヨーグルトの紙フタに応用。
    ・モルフォ蝶の構造発色は青色だけを反射する。レクサスのボディに使われている。
    ・蛾の目のモスアイ構造ははっきり見えるディスプレイに応用されている。
    ・猫の目の網膜は光を反射。車の反射板に応用。
    ・バクテリアの枯草菌をコンクリートに混ぜておく。ひびが入って水や空気が侵入すると炭酸カルシウムを出して補修になるのだ。
    ・カの針を痛くない注射針に応用した。
    ・バクテリアのバイオフィルムは撲滅するのに厄介なものだが、そのナノスーツ溶液を生き物にまとわせて、生きたまま電子顕微鏡で観察することができるようになった。
    この他、驚く様ないろいろな研究が進められている。

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著者プロフィール

北海道大学電子科学研究所 教授


「2007年 『バイオとナノの融合 Ⅰ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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